もし私が「FUJIFILM Xシリーズって何がいいの?」と問われれば、「JPEG撮って出しの色の良さ」と答える。
「往年のフィルムカメラのように、プリントを前提とした絵作りをしている」
ということで、これは他のメーカーのカメラユーザーからも一目置かれているところだ。

そんな富士フイルムの「JPEG画質」を支えているのが「フィルムシミュレーション」と呼ばれる富士フイルム独自の画質モードだ。

「フィルムを入れ替えるようにモードを選ぶ。」

必ずどれか一つを選ばなければならない、という仕様に最初は戸惑った。
でも今ではこれがないと物足りないくらい富士フイルムXに毒されてハマっている。

今回はそんなフィルムシミュレーションの中から、人気の高い

「クラシッククローム 」

をピックアップしてみたい。

「クラシッククローム」の特徴

クラシッククロームは、2014年9月に登場した比較的新しいフィルムシミュレーション。
他のフィルムシミュレーションと違い、実在するフィルムを元にしていない。

「カラーなのにモノクロの感覚で使えるフィルムシミュレーション」を目指して作られたらしい。

…この辺の話は公式サイト「X Stories」のフィルムシミュレーションを特集した記事に詳しく載っているのでそちらをご覧いただきたい。

Film Simulationの世界#2 | X Stories | 富士フイルム デジタルカメラ Xシリーズ&GFX

フィルムシミュレーション “クラシッククローム” | X Stories | 富士フイルム デジタルカメラ Xシリーズ&GFX

グラフ

上のグラフは、公式ページを参考に作成したフィルムシミュレーションの階調・彩度の対比グラフだ。

クラシッククロームの特徴は「彩度を抑え気味に、階調は硬め。
彩度(色鮮やかさ)はETERNAに次いで低く、階調(コントラスト。明暗差の表現)はVelviaに次いで高い。

そうするとどうなるかというと、渋い色合いの、明暗差が白飛びや黒つぶれがしやすい写真になる。
退廃的な、少しノスタルジックな写真になる、という感じか。

また、青空の色にこだわりがあって、他のフィルムシミュレーションとは違い、マゼンダを混ぜていないらしい。
空がなんか黄身がかった青色になるのはそういうことか(かっこいい)。

そんな特性のあるクラシッククロームは、ちなみに上記の公式サイトの記事によると「ストリートフォト、ドキュメンタリー」に向いているらしい。

そう聞いてしまうと実証してみたくなるよね。

…そういうわけで今回は、クラシッククローム は「ストリートフォトをドキュメンタリータッチで撮るのに向いているのか?」を検証してみようと思う。

(ドキュメンタリーな?)作例

ドキュメンタルな街といえば秋葉原(?)。
…というわけで、秋葉原でストリートフォトをクラシッククローム縛りで撮影してみた。

設定

この日使用したカメラはX-Pro2。レンズはXF35mmF1.4 R一本だ。

カメラ

FUJIFILM X-T2 (XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS, 35.8mm, f/8, 1.2 sec, ISO400)
X-Pro2とXF35mmF1.4 R (かっこいい)

なお、設定は以下の通り。

フィルムシミュレーション クラシッククローム
ダイナミックレンジ DR100
ホワイトバランス 晴天
ハイライトトーン +2
シャドウトーン +2
カラー 0
シャープネス −2
ノイズリダクション −2

解説すると、ハイライト・シャドーの階調の硬さを少し補強してわかりやすくしたうえで、クラシックさを出すためにシャープネスとノイズリダクション効果を下げている、っていう感じだ。
…今思えば、完全なニュートラル設定でやらないと検証にならないんじゃないかとは思うけど気にしない…。

作例

では、ここから作例を少し。

みんな大好き秋葉原駅前周辺でまとめてみた。

ゲーマーズ

FUJIFILM X-Pro2 (XF35mmF1.4 R, 35mm, f/8, 1/680 sec, ISO500)
アキハバラ ゲーマーズ本店

看板

FUJIFILM X-Pro2 (XF35mmF1.4 R, 35mm, f/8, 1/400 sec, ISO500)
秋葉原駅前に置いてあった、朽ちた看板

退色していたり、朽ちているものと相性がいい、と感じた。

往来

FUJIFILM X-Pro2 (XF35mmF1.4 R, 35mm, f/8, 1/120 sec, ISO500)
アニメイト前の往来

右端の人の服装がドキュメンタリー。

ゴーゴーカレー

FUJIFILM X-Pro2 (XF35mmF1.4 R, 35mm, f/8, 1/320 sec, ISO500)
ゴーゴーカレー秋葉原中央通店

基本的に4割くらいは外国人な秋葉原。
今や立派な国際的な観光都市だ。

GALLERIA

FUJIFILM X-Pro2 (XF35mmF1.4 R, 35mm, f/8, 1/55 sec, ISO500)
GALLERIA esports Lounge

eスポーツ専門店。
新しい時代を感じる。

ガチャ

FUJIFILM X-Pro2 (XF35mmF1.4 R, 35mm, f/2, 1/150 sec, ISO500)
東京ラジオデパートのガチャ「ゲームセンター筐体のシール」

東京ラジオデパート。
今度は昭和までタイムスリップ。

秋葉原デパート

東京ラジオデパートの電気部品店

この街には、昭和から令和までがぜんぶある!と思う。
やっぱり好きな街だなぁ…

ドキュメンタリーなまとめ

結果:
「大してドキュメンタルじゃない写真が、クラシッククロームのおかげで少しそれっぽく見える」
という結果になった(個人の感想であり、実感する効果には個人差があります)。

「ドキュメンタリー」「記録写真」を意識して被写体と向き合ってみたつもり…だったけど、ドキュメンタリー性やストーリー性を感じさせるような写真…とはいかなかった。
ただ単に秋葉原をパシャパシャやってただけだ。
ドキュメンタリーを撮るには、まだまだ勇気と工夫が足りない。

クラシッククロームは、そんなしょうもない曖昧な写真でも「なんかドキュメンタリーっぽく」演出してくれる。
これは彩度の低さや階調の硬さ、独特の色味の効果だと思う。

そしてこのフィルムシミュレーションは、モノクロ撮影時の感覚(光と影を意識)で撮影するといい感じになるのもありがたい。

フィルムシミュレーションの中では、ACROSクラシッククロームって、実は最強のコンビなのかもしれない。
ACROS が好きな人は、クラシッククロームも使っていくと幸せになれるかも…?

ドキュメンタリーな雑談

欧州サッカー

気がついたらチャンピオンズリーグの決勝が終わってた…。
ボケが始まってるんじゃないかと心配になった。
リバプールおめでとうございます。ミランはもう死にました。イスタンブールとアテネが懐かしい…。

近況

最近仕事が忙しくて、夜11時上がりが当たり前みたいになりつつある。
そんな恐怖体験をしていることが、今一番ドキュメンタリーなことだったりするんだけど。

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