イントロダクション

上野(2018)
ここ数年、モノクロ写真を中心に撮影してきた。
物の形や陰影が強調されるモノクロで、東京の街中を撮影するのは非常に楽しく、一時期は毎週東京のどこかへ出掛けて行って、モノクロに映える被写体を探して歩いていた。
その趣味がエスカレートした結果、モノクロしか撮れないカメラ(狂気)の購入に至るほどだった。
今後もモノクロ一本でやっていこう!カラー写真なんか知らん!と思っていた。
時は流れて、現在。
札幌に帰ってきて1年経った。
撮影に行く場所は基本的に札幌駅周辺、大通駅周辺、モエレ沼公園、北海道大学構内。
正直、これらの被写体はモノクロ写真を楽しむ…には少々適していない(個人の感想)。どころか、スナップ写真の被写体として適していない気がしている。
北海道の中では1番の都会であり、この街に納得しないなんて贅沢もの…という意見もあるかもしれないが、こればっかりは仕方がない。印象的な建築物が多くあるわけでもない。市内全域に魅力的なエリアが分散しているわけでもない。
一度東京を経験してしまうと、この街は全く物足りない。
北海道にいるのだから、大自然を撮影しに遠出すればいいとお思いの方もいるかもしれない。
それはまさにその通りだが、実はコロナを差し引いても、冬の北海道での風景撮影は気軽にできるものじゃない。
これから暖かくなってくるので、再挑戦しようと思っている。
いずれにせよ、北海道で今までと同じ撮影スタイルをやっていてはすぐに限界が来て、マンネリ化してしまう。
実際、ここ数週間はテンションが上がらず、写真を撮りに行けていない。これは良くない。
良くない、といえば、今の私の仕事内容も良くない。仕事をすればするほど、札幌という街が嫌いになる。
…余計なことを言った。忘れて欲しい。
まあとにかくそんなわけで、今までの撮影に変化を付けるためにも、本格的にカラー写真、風景写真を撮っていこうと思う。
カラー写真の準備

新大久保(2018)
一口にカラー写真と言っても色々なカラー写真がある。
- 彩度マシマシの、色鮮やかなカラー写真。
- くすんだ色味の、渋めのカラー写真。
- クロスプロセスを使用した、面白い色味のカラー写真。
そんな中で私が撮りたいのは、「彩度控えめ、コントラストの、湿度が高いカラー写真」。
人工物でも、自然物でも、色を強調して主張する、というよりは「形や陰影を強調する」というモノクロ写真の延長線上という切り口で撮影したい。
湿度が高いというのはなんというかウェットな写りというか…うまく言葉にできないんだけどそういう大人な雰囲気を出して行けたら良いなと思っている。
参考にしたいカラー写真家

札幌市(2020)
名前を出すのもおこがましいけど、参考にしたい写真家は以下の通り。
- ソール・ライター
- 高橋俊充さん
- Ken Tanahashiさん
- 保井崇志さん
いずれもとにかく素敵な雰囲気のカラー写真を撮る方々だ。
彼らは少し暗めの雰囲気のあるカラー写真を撮っている印象だ。違ったらごめんなさい。
なお、濱田英明さんの写真もすごく好きなんだけど、ベクトルが違うから今回は除外した。
でもすごく好き。
上記では特に、高橋俊充さんの写真が好きだ。
この方は富士フイルムXとライカを使用している写真家さんで、特に海外の街並みの写真が印象的だ。
影響されて危うくライカSLを買うところだった。あぶない。
写真集も出ているのでぜひ(私は2冊とも買った)。とてもおすすめ。
TOSHIMITSU TAKAHASHI Photography
目指すべきカラー写真の理想

丸の内(2019)
上記の写真家のようなカラー写真を撮るにはどうすればいいか。
モノクロに逃げて、カラー写真の研鑽を怠ってきたツケが回ってきた。どんなふうにカラー写真を勉強すればいいのかわからない。
…そういえば、カラー写真が得意なカメラメーカーがあったな。
そうそう、私が見限った(わけではないが)あのメーカーだ。
…というわけで、ひとまずは富士フイルムのフィルムシミュレーション「クラシッククローム」を参考にして編集してみよう。
クラシッククロームについては以前記事にしているが、「彩度低め、階調固め退廃的でノスタルジックな、モノクロに近いカラー写真」という印象だ。
このクラシッククロームに近い効果を、Lightroomの編集またはカメラ内現像で再現しようと思っている。
クラシッククロームは、モノクロ写真のように撮影できるカラー写真ということで、モノクロ写真ばかりの私にも入りやすい…はずだ。
被写体

札幌市(2021)
東京の街中を撮る!…なら、被写体についてあれこれ考える必要はなかったんだけど、それは現時点では不可能。
北海道札幌市に住む底辺サラリーマン(移動制限付き)が撮影できる被写体を考えなければならない。
ちょっと考えてみた。
まずは現在特に興味がない被写体から。
- 近所(札幌市民はスナップ写真に対する理解が全くないので不審者扱いされるよ)
- すすきの(歌舞伎町と同じ理由で危ないので却下)
- 札幌駅付近、大通駅付近(いいかげん飽きた)
- 建築物(もうない)
- モエレ沼公園(同じく飽きた)
- 小樽市(もういいかな…)
では、カラーで撮影してみたい被写体を捻り出してみよう。(遠すぎるので道東は除外している)
- 定山渓(とりあえずここから)
- 積丹半島の海(シャコタンブルー)
- 五稜郭公園の桜(函館市。かなり遠い…)
- 大沼公園(函館付近。だから遠いって)
- 地球岬・白鳥大橋(室蘭市。久しぶりに撮ってみたい)
- 青い池(美瑛。かなり遠いし、今更感…)
- 冨田ファーム(富良野。遠い)
- 洞爺湖・支笏湖(ただの湖なので、天気が良いことが条件)
- 羊蹄山、昭和新山、樽前山、旭岳(山系ももう一度挑戦したいが、死のリスクが…)
- ノーザンホースパーク(往年の名馬が見れるよ。今が旬だね!)
- 人物(無理)
まとめ

札幌市(2021)
よし、まずはカラー写真の勉強とリハビリを兼ねて、上記のどこかに撮影に行こう。そうしよう。
…もう少し暖かくならないかしら。
お、久々にカラーを復活されますか。そうなるとRⅢの出番も期待されますね。
以前からYMさんにお願いしたい事がありまして。
世の中には他社機材で撮った作品をFUJIの色調にレタッチされている方の記事が数多くありますが、これをFUJIの熟練者であるYMさんがやられるとどのようになるのか、とても興味があったのです。ただ、当面はモノクロを極めるスタンスでいらっしゃったのでコメントを控えていたものの、カラー再開となれば是非ともお願いしてみたく思います。
私自身の事を申し上げると、CANONからSONYに変えて以降、どうしてもCANONの肌色が再現できず、試行錯誤のまま現在に至っています。理屈上はRAWデータを調整していけばできるはずなのですが、なかなかあの色味になりません。YMさんのように人様にお見せできる作品を撮れる腕もない癖にレタッチの話などしているんじゃない、という話ですが、こうした作業も写真を趣味とする者の楽しみの一つとお許しください 笑
では、YMさんの眼に映る北海道の春、期待しております。
富士フイルムの色の再現…口で言うのは簡単ですけど、かなり困難(っていうか不可能?)な気がしています。自分で言っておいてなんですけど笑
なので当面はそれらしい雰囲気のあるカラー調整プリセットを作る」ことを目標にしてみようと思っています。
人様にお見せできるような結果になるのかはわかりませんが、頑張ります!
CANONの肌色、評判いいですよね!私は人物を撮らないのでその辺は完全に門外漢ですけど、人物を撮れる方は尊敬します!SONYで再現できるよう頑張ってください!
まさかのカラーに目覚めるだなんて…しかもフジを手放した後に(笑)
とは言っても主さんのカラー写真結構好きなんで楽しみです!5DとかX100FとかGRのエフェクトとか好きでした。
大沼公園は一度行ったことあるんですけど自然がすごくいいとこなんで是非!大沼だんごもおいしいのでおすすめです(しかし札幌から特急で3時間)
カラー写真も撮ろう!という感じなので、モノクロを止めるわけではないんですけどねー
今までカメラ内現像に頼りきりだったので、少しはRaw現像も頑張ってみようかなと…
でも結局挫折して、カメラに頼ってしまいそうですけども
大沼公園、函館に住んでいたころ何回か行ったことあります!いいところですよね!札幌からは遠い…