28mm・モノクロ・ストリートフォト

 

35mm判換算28mm。この画角は苦手だという話をよく聞く。
標準と呼ばれている50mmや35mmと比べるとより広角であり、漫然と撮影すると「中途半端に遠い」だけの写真になる、というところに扱いにくさがあるのかもしれない。

私はどうかというと、28mmという画角はとても使い勝手がいい画角だと思う。
24mmほどパースが効きすぎず、35mmよりもインパクトのある写真に仕上がる。ちょうどいい画角なのだ。

ちなみに、28mmは現行ライカMデジタルのレンジファインダーで使える最広角の画角。
また、RICOHのロングセラーカメラ「GRシリーズ」で採用されている画角であり、iPhone等のスマートフォンでも採用されている画角だ。

 

サッポロファクトリー
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/9.5, 1/250 sec, ISO320)
サッポロファクトリー1

 

サッポロファクトリー2
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/8, 1/250 sec, ISO320)
サッポロファクトリー2

 

サッポロファクトリー3
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/9.5, 1/30 sec, ISO320)
サッポロファクトリー3

 

サッポロファクトリー4
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/8, 1/500 sec, ISO320)
サッポロファクトリー4

 

今回の記事で使用している写真は、「ライカ エルマリートM f2.8/28mm ASPH.」というレンズで撮影した。
このレンズは、私がライカMモノクロームを購入したときに同時に購入したレンズ。コンパクトで写りが良く、ノブが付いていて使いやすい。欠点が見当たらない。

なお、ライカレンズにおいてこの画角は激戦区。このエルマリートの他に、ズミルックス(82万円)、ズミクロン(55万円)、ズマロン(34万円)がある。さらにエルマリートは初代から4代目まで世代にひょる違いもある。

そんな無数の選択肢からエルマリートM f2.8/28mm ASPH.(4代目)を選んだ理由は、上記選択肢の中では「比較的」値段が安いことと、デジタル世代の現行レンズという安心感。

ライカMの最初の一本を、50mmや35mmの2大定番から少し外したい「あまのじゃく」なあなたにおすすめしたい。

 

ほくでん
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/11, 1/350 sec, ISO320)
ほくでん1

 

ほくでん2
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/11, 1/750 sec, ISO320)
ほくでん2

 

バスセンター地下
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/4, 1/30 sec, ISO320)
バスセンター地下

 

これは個人の感想だが、28mmとストリートフォトとの相性はとても良いと思う。

角度をつけて撮影することで、やりすぎない程度にパースが効くので、程よくインパクトのあるビルや通路の写真が撮れる。

また、対象に正対して撮影すれば、狭い室内や路地でも余すところなく撮影できる。

「対象を切り取る」というより、「周りで起こっていること全体が写る」ので、漫然とした写真にならないようにするには、普段の撮影位置よりも1〜2歩前に出て撮影するといい。

 

ルイヴィトン
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/4, 1/500 sec, ISO320)
ルイヴィトン

 

エルセントロ札幌
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/4, 1/250 sec, ISO320)
エルセントロ札幌

 

今回は久々にライカMモノクローム1台を持って街に出かけた。つまりモノクロしか撮れない。

モノクロ撮影時にどうやって被写体を選ぶのか。私の場合は「光と影、形、パターン、質感、デザイン」だ。
「色がない」から、光の強弱、形や質感でインパクトを出さなければいけない。

具体的には明暗差、グラデーション、反復するパターン、リフレクション…きっとまだまだあるんだと思うけど、うまく言語化できない。
いずれにせよ、もっと印象的な写真、「見るものに訴えかけるような写真」を撮れるように精進しなければならない。そういう本質的な部分はまだまだ至らない。

 

久しぶりに街中で撮影したが、やっぱりストリートフォトは楽しいし、モノクロ撮影は楽しい。街中でカメラを使うことの難しさがあるけど、それを差し引いてもやっぱり楽しいのである。

次回の記事では、改めてストリートフォトを撮影する方法や意義について考えてみよう。

 

丸井
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/4, 1/3000 sec, ISO320)
丸井今井

 

質感
Leica Camera AG LEICA M MONOCHROM (Typ 246) (Elmarit-M 1:2.8/28 ASPH., 28mm, f/16, 1/30 sec, ISO1250)
壁の質感
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4件のコメント

こんにちは!
各写真を愉しく拝見しました。28㎜画角のレンズを装着した身軽な部類のカメラを提げ、街を歩き廻って写真を撮るというのは好い感じですね!
あの<サッポロファクトリー>で撮っている一群の画が好いと思いました。「あそこだ…」と何となく判る場所なのですが、撮ったことはなかった画ばかりで、「こういうのも在るな…」と見入っていました。
それから<バスセンター(地下)>が秀逸ですね!個人的に馴染みの在る場所でもあるので「凄く“雰囲気”が!!」と思いました。
私の場合は「知っている(つもりな)場所の意外な画」という観方もしましたが、札幌に縁薄い方にとっては「独自の目線で切り取るクールなサッポロ」という感じではないでしょうか?
自身では<X100F>の35㎜相当画角と、<X-Pro2>の16mm(=24㎜相当画角)を多用するので、その間の「28㎜画角」は少し新鮮でした。
素敵な画に感謝!!

コメントありがとうございます!

札幌駅や大通エリアでの撮影に少しマンネリを感じていたんですけど、久しぶりのモノクロ撮影ということでテンションをあげて撮影ができました。

たまにはカラー写真に傾倒してみるのもいいかもしれません。

35mmのX100F、いいですよね!カメラ1台で街を撮り歩く、という用途には最高のカメラだと思います。いまだに手放した理由が分からない…

素敵な写真に文章を今回もありがとうございます。

> 28mmとストリートフォトとの相性はとても良いと思う。

φ(..)メモメモ

> やっぱりストリートフォトは楽しいし、モノクロ撮影は楽しい。街中でカメラを使うことの難しさがあるけど、それを差し引いてもやっぱり楽しいのである。

地域差があるようですが、たしかに街中でカメラを使うのは難しくなった気がしますね…orz
しかしながら…ストリートフォト(街角スナップ)は楽しいので、やめられない笑笑

コメントありがとうございます!
最近28mmが楽しくなってきたので、もっと使っていこうと思います。

街中で写真を撮ることは、地域によってはかなり浮いてしまうのでシチュエーションは考えるようにしてます。
でもどうしても撮りたい時は…心を殺して無心になって撮ります…

私もストリートフォトはやめられそうにありません…

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