前回はX-Pro2の外観について書いた。今回はその第2弾。
今回はX-Pro2でどんな写真が撮れるのか紹介しよう。
X-Pro2に限らず、Xシリーズのカメラには「フィルムシミュレーション」という概念がある。
「フィルムシミュレーション」とはなにか。
簡単に言えば「エフェクト」の一種なのだが、そこはフィルムを実際に作っていた富士フイルム、ただのエフェクトではない。
「実際に存在するフィルムの仕上がりを再現したエフェクト」なのだ。
そして、富士フィルムXシリーズにはこの「フィルムシミュレーション」を必ず1つ選択するようになっている。
つまり、「どのフィルムを選択して撮影するか」をあらかじめ決めておく必要があるのだ。
他のメーカーで言うところの「ノーマルモード」「ニュートラルモード」のような選択肢はない。
ここが他のカメラメーカーのエフェクトとは明確に違う点だ。
…とはいえ、フィルムカメラで撮影したことがない世代には「何のこっちゃ」だ。ぼくもそうだ。
でもほら、なんかカッコよくない?
さて、そんなフィルムシミュレーションだが、レビューだからって全部紹介するとか、そういうだるいのはお互いよくないと思うので、オススメのフィルムシミュレーションである
「PROVIA」
「ACROS」
について書いていこうと思う。
PROVIA
まずはこのPROVIA。デフォルトで指定されているエフェクトだ。
じゃあこれはいわゆる「ノーマルモード」なのか、というとそれはちょっと違うと思う。
これはあくまで実在したフィルム「PROVIA」を再現したモードだ。当然、よくあるノーマルモードとは写りが違う。
FUJIFILM X-Pro2 (XF35mmF2 R WR, 35mm, f/2, 1/105 sec, ISO200)
具体的にはこれは現実に忠実な色ではなく、「記憶色」である。
もっとわかりやすくいうと、少し派手めに色が出る。緑はより緑に撮れる。
現実にはこんな色ではなく、もっと「くすんで」いたはず。
FUJIFILM X-Pro2 (XF23mmF2 R WR, 23mm, f/4.5, 1/35 sec, ISO200)
FUJIFILM X-Pro2 (XF23mmF2 R WR, 23mm, f/2, 1/125 sec, ISO200)
どうだろうか。素晴らしい質感・色合いだと思うのだが。
ちなみにこのドーナツは札幌の「D×M」というコーヒー・ドーナツショップのもの。ぼくの大のお気に入りだ。
札幌にお立ち寄りの際はぜひ。
(追記)D×Mは2018年10月31日で閉店となってしまった…とても残念。思い出の場所だったのに
ACROS
このモードについては散々ブログでも語ってきたし、ブログの大半がこのエフェクトを使って撮影しているので今更感があるが、
「すごく精細で諧調豊かな白黒モード」
みたいな感じで覚えてもらいたい。
FUJIFILM X-Pro2 (XF35mmF1.4 R, 35mm, f/8, 1/180 sec, ISO640)
低ISO(ISO200〜400)での撮影も素晴らしいが、高ISO(ISO3200〜6400)でわざとノイズを出してみても、素晴らしい「均一ではない、フィルムのような自然なノイズ」が発生する。
一粒で2度美味しいエフェクトだ。
FUJIFILM X-Pro2 (XF23mmF2 R WR, 23mm, f/16, 1/120 sec, ISO3200)
他にも「VELVIA」「ASTIA」「クラシッククローム」など、魅力的なフィルムシミュレーションがあるので、是非色々試して自分のお気に入りを見つけてほしい。
そういう楽しみ方ができるカメラだと思う。
次回は「他のXシリーズとの違いや、それらを併用できるか」について書いてみようと思う。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
(2020/7/12追記)現行機種はX-Pro3が発売中!
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