さて、ここまで2回にわたって今更ながらX-Pro2をレビューしてきた。
第1回
第2回
今回は、実際にX-Pro2とX-T2を持っている立場から、X-Pro2と他のXシリーズカメラとの比較、併用について書いてみたい。
X-Pro2とX-T2
現在、Xシリーズのレンズ交換式カメラのラインナップは3種類。
中判カメラ、レンジファインダータイプ、一眼レフタイプだ。
このうち、レンジファインダータイプのフラッグシップが「X-Pro2」で、
4K動画が撮影できる一眼レフタイプのフラッグシップが「X-T2」だ。
Canon EOS 5D Mark III (EF24-70mm F4L IS USM, 70mm, f/4, 1/10 sec, ISO400)
この2機種に搭載されているセンサー(X-Trans CMOS Ⅲ)、および画像処理エンジン(X-Processor Pro)はまったく同じ。
つまり、「同じ条件下で写真を撮れば、X-Pro2とX-T2ではまったく同じ写真が撮れる。」
これはX-T2の下位機種「X-T20」にも同じことが言える。(同じレンズは使えないが、「X100F」も同じ。)
では、そんなX-Pro2とX-T2を2つとも所有する意味はあるのだろうか?
答えは「別にない」だ。
4K動画が必要ならX-T2にすればいいし、レンジファインダーが好きならX-Pro2がいい。
基本的にはOVFとかレンジファインダースタイルに強いこだわりがなければX-T2を買っておけば幸せになれそうだ。
じゃあ、なぜぼくが2台とも所有しているかというと、
- 1年前、フィルムシミュレーション「ACROS」を使えるの機種はX-Pro2だけだったので購入。
- X-T2発売
- なんやかんやあってニコンをやめるときに、下取りして何か購入したほうがお得だった
- ニコンを放出すると「一眼レフスタイルのカメラ」がなくなることが不安だった
- X-T2で撮影できると噂の「4K動画」にも少し興味があった
- じゃあ思い切って買っちゃうか!X-T2!!
という顛末だった。…我ながら計画性のかけらもない。
こんな不純な動機で導入したX-T2だが、可動式の背面液晶や、X-Pro2と統一感のあるデザイン・操作性でとても気に入っている。
後述するX100Fの影がちらついているものの、このまま継続して使っていきたいと思っている。
X-Pro2とX100F
では、X100Fとの併用はどうだろう。
X100シリーズは、全世界のカメラマンに愛用者が多い。
その理由は「クラシカルでかっこいい、そして小さい外観」と「X-Proシリーズと遜色ない画質」だ。
画質の面で言えば、初代X100から4代続けて採用され続けている「23mm・F2」の単焦点レンズ(35mm判換算35mmの画角)。
これが歴代ユーザーから絶大な支持を受けている。(なお、価格コムのスペック信者からは否定的な意見も聞かれる。)被写体の距離や、絞りの変化によって、特徴的な写りをする、らしい。(持ってないのでこれ以上は書けない…。)
X-T2との併用は問題ないだろう。
ベクトルが違うカメラだ。センサー周りは同じスペックでも、違う写真を撮れることだろう。
X-Pro2との併用は…疑問符がつく。
あえて両方買いそろえる必要はないと思う。撮影スタイルが同じで、キャラがあまりにもかぶっている。
「レンズを交換したいならX-Pro2」
「23mm単焦点でよく、小さくて静かなカメラがいいならX100F」
という選択で間違いないだろう。
まとめ
以上、他のXシリーズとの併用について書いてみた。
X-Pro2はコストパフォーマンスとか実用性を考えると選択肢に入りにくいかもしれない。
4Kが使えて、液晶も動く、そしてレンズ交換式のカメラが欲しいなら「X-T2」一択だし、レンジファインダースタイルでバシバシ街撮りするなら「X100F」は最良の選択だ。
それでも欲しい、X-Pro2というカメラ自体が好きだ、という強い意志を持っている方にオススメしたい。
そんな人にとって、この独特なカメラは最高の相棒になるだろう。
おまけ
上記のような記事を書いておいてなんだが、ぼくは今、猛烈にX100Fが欲しい。
そんなにたくさん同じようなカメラばっかり持っててもしょうがないし、コストパフォーマンスも悪いと思っているのだが、こればっかりは理屈で説明できないものだ。
まあ、単純に「100F」を使ってみたいのだ。
そんな自分の背中を押す記事にしたかったけど、なんか逆の結論が出てしまった。
いやー困った…
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
(2020/7/12追記)現行機種はX-Pro3、X-T4、X100V。時代は動き続ける…。
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