【富士フイルム】フジノンレンズXF8-16mmF2.8 R LM WRレビュー。「モンスターグラス」の実力とは?

XF8-16mmF2.8 R LM WRFUJIFILM X-H1 (XF16-55mmF2.8 R LM WR, 45.5mm, f/8, 3.7 sec, ISO200)

XF8-16mmF2.8 R LM WR。

富士フイルム「Xシリーズ」用の交換レンズ「XFレンズ」の広角ズームレンズ。

広角端8mm(フルサイズ換算12mm)、望遠端16mm(フルサイズ換算24mm)。
開放F値2.8固定の広角ズームレンズ、いわゆる「大三元ズームレンズ」である。

今回は、このレンズのレビューだ。
そして、「なんでまた大三元買っちゃったのか」について、弁明説明したい

なお、比較対象として広角ズームレンズ「XF10-24mmF4 R OIS」を使用する。

XF8-16mmF2.8 R LM WR

まずはこのレンズの外観やスペックについて。

外観

XF8-16mmF2.8 R LM WR

FUJIFILM X-H1 (XF16-55mmF2.8 R LM WR, 45.5mm, f/8, 3.7 sec, ISO200)
XF8-16mmF2.8 R LM WR

これまで富士フイルムから発売されてきたF2.8通しズームレンズ「XF16-55mmF2.8 R LM WR」「XF50-140mmF2.8 R LM OIS WR」と共通のデザイン。
大三元の証であるレッドバッジが眩しい。

red badge

FUJIFILM X-H1 (XF16-55mmF2.8 R LM WR, 55mm, f/8, 4.5 sec, ISO200)
レッドバッジ

レンズのデザインは無理のない末広がりで、重厚感・カタマリ感がありとても良い

なお、F2.8通しのズームレンズなので大きくて重いが、フルサイズ用の同スペック帯のレンズと比較すればそれなりにコンパクトだと思う。

XF8-16mmF2.8 R LM WR XF10-24mmF4 R OIS

FUJIFILM X-H1 (XF16-55mmF2.8 R LM WR, 45.5mm, f/8, 2.6 sec, ISO200)
2レンズ比較画像

次はXF10-24mmF4 R OISと外観比較。

大きさについてはそこまで圧倒的な差はない(太さには違いがある)。

XF10-24mmF4 R OISもXFレンズの中では大きくて重い方だが、XF8-16mmF2.8 R LM WRと並べてみるとなんかスリムなレンズに見える。
開放絞りをF4に抑えるだけでこれだけ太さ(と重さ)に差が出る。
しかもXF10-24mmF4 R OISは手ブレ補正付き、XF8-16mmF2.8 R LM WRには非搭載だ。

…改めて、XF10-24mmF4 R OISは優秀なレンズだと思う。

機能

詳細なスペックはこちら。
XF10-24mmF4 R OISと比較してみた。
(優れている方をオレンジで表示)

型番 XF8-16mmF2.8 R LM WR XF10-24mmF4 R OIS
レンズ構成 13群20枚 (非球面レンズ 4枚、EDレンズ 3枚、スーパーEDレンズ 3枚 10群14枚
(非球面レンズ4枚、異常分散レンズ4枚)
焦点距離 f=8 – 16mm (35mm判換算:12 – 24mm相当) f=10 – 24mm(35mm判換算:15 – 36mm相当)
最大口径比(開放絞り) F2.8 F4
最小絞り F22 F22
最短撮影距離 25cm 24cm
外形寸法:最大径×長さ(約)
※先端よりマウント基準面まで
ø88mm x 121.5mm ø78mm×87mm
質量(約)
※レンズキャップ・フード含まず
805g 410g
フィルターサイズ -(フィルターは付けられない) ø72mm
防塵防滴 あり なし
手ブレ補正 なし あり

スペック上の大きな違いは「開放絞り」「焦点距離」「防塵防滴」「手ブレ補正」あたりかなぁ。

で、実用面で大事なのは「外形寸法」「質量」
やっぱりコンパクトで軽いほどいいよね。

ちなみにレンズ構成や枚数が画質にどう影響しているかは詳細に比べてみないと分からないのだと思う(比べてもわかるかどうか自信ないけど)。

操作感

AF速度、精度は良好
実用で不満に思うことはまずない。
ここはさすが、プロの道具だと思う。

ズームリング・ズーム動作も良好。
特に不満はない。…っていうか、不満があったらまずい

ピントリング…が軽い。っていうかスカスカだ。
最初不良品かと思って、ヨドバシカメラに行って展示品を触ってしまうくらいスカスカだ。
(結果としてヨドバシカメラの展示品もスカスカだったので仕様なのだと思う。)
ここはもう少しなんとかならなかったものなのか。

…まあ、このレンズでマニュアルフォーカス撮影することはかなり稀だけど。

絞りリングの具合も普通。
特に不都合は感じない。「2.8」の表示が誇り。

レンズキャップは、出目金レンズなので特殊な形をしている。
「FLCP-8-16」という型番。
レンズフード(レンズに固定)の内側の溝に挟み込んで固定するタイプ。

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かつてニコンの神レンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED」を(なぜか)持っていたことがあるけど、そのレンズキャップよりも優れていると思う(このレンズのキャップは外れやすいとそれはもう評判であった)。

作例

作例1 XF10-24mmF4 R OISとの比較

街中1

FUJIFILM X-H1 (XF8-16mmF2.8 R LM WR, 9.7mm, f/5.6, 1/480 sec, ISO500)
XF8-16mmF2.8 R LM WR ①

街中2

FUJIFILM X-Pro2 (XF10-24mmF4 R OIS, 10mm, f/5.6, 1/680 sec, ISO500)
XF10-24mmF4 R OIS ①

モノクロで撮影する街の街路樹。
…正直言って、画質に違いがあるようには見えない。

XF10-24mmF4 R OISって、本当にいいレンズなんだなぁ…と改めて思う。

感謝1

FUJIFILM X-H1 (XF8-16mmF2.8 R LM WR, 16mm, f/11, 1/15 sec, ISO500)
XF8-16mmF2.8 R LM WR ②

感謝2

FUJIFILM X-Pro2 (XF10-24mmF4 R OIS, 24mm, f/5.6, 1/90 sec, ISO500)
XF10-24mmF4 R OIS ②

今度はテレ端の比較。
スペックからも分かる通り、XF10-24mmF4 R OISの方が望遠できる
24mm(フルサイズ換算36mm)となると、もはや標準域と言ってもいい。
使い勝手、という部分では、XF10-24mmF4 R OISに軍配が上がる(超広角ズームレンズにそれを求めるなら)。

国際フォーラム1

FUJIFILM X-H1 (XF8-16mmF2.8 R LM WR, 8mm, f/10, 1/125 sec, ISO500)
XF8-16mmF2.8 R LM WR ③

国際フォーラム2

FUJIFILM X-Pro2 (XF10-24mmF4 R OIS, 10mm, f/11, 1/150 sec, ISO500)
XF10-24mmF4 R OIS ③

広角端の比較。
当たり前だけど、XF8-16mmF2.8 R LM WRの方が、より広く撮ることができる
ただ、その差が絶対的なものか、というと…そんなことはないと思う。
XF10-24mmF4 R OISだって、かなり広く写すことができる。

というわけで、これも絶対的な性能差というほどの違いはない

ボケ1

FUJIFILM X-H1 (XF8-16mmF2.8 R LM WR, 16mm, f/2.8, 1/1000 sec, ISO500)
XF8-16mmF2.8 R LM WR ④

ボケ2

FUJIFILM X-Pro2 (XF10-24mmF4 R OIS, 24mm, f/4, 1/600 sec, ISO500)
XF10-24mmF4 R OIS ④

ボケ量の比較。
できるだけ柱に近づいて撮影。

思いのほか違いが出た。
開放F値2.8は、広角でもかなり強烈にボケてくれる。
これはXF10-24mmF4 R OISには真似できない個性だ。

作例2 超広角スナップ

床近くから

FUJIFILM X-H1 (XF8-16mmF2.8 R LM WR, 8mm, f/5.6, 1/340 sec, ISO500)
地面の近くから

超広角レンズなら、かなりパースの効いた写真が撮れる。

チルト液晶のX-H1との相性がいい。重いけど。

回廊

FUJIFILM X-H1 (XF8-16mmF2.8 R LM WR, 8mm, f/8, 1/3 sec, ISO200)
東京駅

肉眼で見るよりもはるかに広い画角は、非現実的な景色を作り出してくれる。重いけど。

門

FUJIFILM X-H1 (XF8-16mmF2.8 R LM WR, 8mm, f/8, 1/3 sec, ISO1600)
金沢駅・鼓門

大きいものの全景を捉えやすい。この写真もかなり近くから撮影している。重いk

まとめ

個人的な感想

画質については正確な評価ができないけど、隅々までしっかりと解像していると思う。
広角ズームレンズなのに。

そこは普通にすごいと思う。そういう意味ではさすがプロの道具。妥協していない…!

…とはいえこのレンズ、コストパフォーマンスは非常に悪い。
これはもう、非常に悪い、としか言いようがない。

だって高いもの。20万円超えているもの。

このレンズはコスパで選ぶ類のやつじゃない

「このレンズが欲しい」という確固たる強い意志(もしくは強い物欲と弱い意志)が必要だ。

XF10-24mmF4 R OISとの関係性で言えば、正直いろいろと被っている
焦点距離の違いはあるが、取り回し(重さと長さ)、値段、フィルターが使用できることなどから言っても、XF10-24mmF4 R OISを買ったほうが幸せになれる人が多いと思う。

「どうしても8mmの画角が必要」

「XF10-24mmF4 R OISの描写では物足りない」

「防塵防滴が必要」

「お金が余っている」

「重い機材で筋トレがしたい」

「目立ちたい」

みたいな尖った理由を持っている人間が手に入れるレンズ…のような気がしないでもない。

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大三元を買ったことについて

申し訳ございません。

さて、また買ってしまった。
ニコンの大三元をそろえたことで一気にやる気をなくした、という経験があるにも関わらず、また大三元を2本まで揃えてしまった

リーチである。

【カメラと暮らす】大三元は必要?ズームレンズを考える

2017年9月22日

【失敗談】ぼくがニコンを手放した3つの理由③

2017年8月2日

今回はいろいろと言い訳したい気持ちもあるのだが、それでもこのレンズを買った1番の理由は

「まだ(ほとんど)だれも使ってないから」

である。

あと、純粋に

「建築物を撮影するのに広角ズームは有効だから」

というのもある(まあ、XF10-24mmF4 R OISを持っていたんだからそこまで強い理由にならないけど)。

このレンズ、初期にけっこう辛口の評価がされていた(値段の割には歪曲がひどい、とか)ので、当初は買うつもりがなかった。

むしろ「こんな評価のレンズ買う奴は情弱(笑)」くらいの気持ちだった。

でも実際にヨドバシカメラや富士フイルムスクウェアで実物に触る機会があって、「意外とコンパクト」「形はすごいかっこいい」と思い始めた。
そうなるともうどうしようもなくて、そこから「実はX-H1にうってつけのレンズなのでは」「建築物を本気で撮るならこのレンズなんじゃ」「趣味なら本気で(渡辺 謙)」…というふうに、このレンズの購入が現実味を帯びていった(いってしまった)。

そして今、このレンズが手元にある。

反省はしているが、後悔もしている。

…これであと1本だぜ!

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こんな人にオススメ

  • 防塵防滴が必要
  • 換算12mmが必要
  • 大三元が欲しい
  • 人と違うものが欲しい

雑談

ところで、今回このレンズは個人輸入で購入した。
使用したのはアメリカのカメラ用品通販サイト「B&H」。
海外サイトの中では比較的安全な大手ショップを選んだ。

さて、今回なぜ個人輸入したか。
…それは安いからだ。それも圧倒的に

海外での購入は円相場の影響を受けるし、関税・消費税・送料が追加費用としてかかるんだけど、それを差し引いてもだいぶ安かった

本体価格が16万6600円

関税とか送料とか色々かかって最終的には19万円近くになっていたような気もするが、それでも国内価格(21万円-22万円)と比べると普通に安い。

個人的には満足している。
…ではこの買い方がお勧めできるか、というと全くお勧めはしない。

なぜなら国内での購入とは違い、1年間のメーカー保証が受けられなさそうだからだ(面倒なので確認してない)。
もちろんFUJIFILMの製品なので故障時に修理対応はしてくれると思うけど、1年未満でも有償修理になることを覚悟して購入することをオススメする。

2 件のコメント

  • 貴重なレビューありがとうございます
    このレンズを持っている人が少ないので非常に参考になりました
    やはりコスパは悪いみたいですね…

    • コメントありがとうございます!

      コスパは…ええ、非常に悪いですね…
      そもそもカメラもレンズも、コスパが悪い(写真が撮れるだけ)と考えても、やっぱり悪い。

      ただ、かっこいいんですよね…
      それが一番ですかねー

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