【失敗談】ぼくがニコンを手放した3つの理由③

さて、この記事も今回で最終回。あとちょっとだけ、お付き合いください。

前回、前々回の記事はこちら。

では、最後の理由を書いていこう。

無言のプレッシャー

圧力。

最後の理由はこの一言に尽きる。

どういうことか。

あれこれとカメラやレンズを買っていくうちに、ぼくは高額な機材を買うのにすっかり慣れきってしまった。

“レンズに20万円は普通”

軽い心の病気だ。おそろしい病気。

けっきょくぼくは、特に必要も無いのに(ここが大事)レンズを「経済的に買える」という理由だけで買いあさってしまった。

その結果、ある日とうとう「大三元」を揃えてしまった。

今年の2月ごろの話だ。

AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED
AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ

よりにもよって、みんなの憧れ「大三元」だ。

もうこれは、絶景を撮りに撮影旅行に出かけなければならない。

出かけないなんて、罪だ。

こんな素晴らしいカメラとレンズがあるのに、近場でダラダラ週末を過ごすなんてありえない。

撮影旅行に行かなければ。

こんな感じで、良くない精神状態に陥ってしまった。

おまけにF1.4シリーズの単焦点レンズ2本(「AF-S NIKKOR 35mm F1.4G」「AF-S NIKKOR 58mm F1.4G」)まで買ってる。

それなのに、このころ(2〜3月ごろ)は東京競馬場に望遠ズームの試し撮りに行ったくらい。

正直、東京の冬は思ったより寒くて、外出すらほとんどしていなかった。

それはもう、罪悪感MAXだった。

“撮りたくない”

プレッシャーはストレスに変わる。義務感が増すほどに、撮影意欲は下がっていく。

末期には、もうカメラを見たくなくなっていた。

それなのに「写真が趣味なのだから、外出中はカメラを持たなきゃならない」というナゾの強迫観念から、コンパクトカメラの「RICOH GR」や、ミラーレスの「X-Pro2」のどちらかは必ずカバンに入れていた。

けっきょく、ほとんどの場合は1枚も写真を撮らずに帰って来るはめになったが。

“これはやばい”

このへんでとうとう、「このままだと写真そのものをやめることになる」という危機感を覚え始めた。

好きだったはずのことが義務になっている。

どうにかしなければならない。

でも、どうして写真を嫌いになりかけているのか。

写真にもう一度興味を持つにはどうしたらいいか。それをよく考えることにした。

 

結論はすぐに出た。

まとめ

繰り返すが、ぼくは「ニコンが悪い」とか言うつもりはいっさい無い。
これはカメラの「買い方」「接し方」に問題があったことで起こった、1つの悲劇だ。

 

今回の件で失ったもの(金、時間、意欲)は大きかったが、「学び」もあった。

「整いすぎた環境は、ものごとの興味を削ぐばかりか、悪影響を与える」

「みんなの言う”イイもの”が、自分に取っても”良い”かどうかはわからない」

「”ちょっと足りない”くらいがちょうどいい」

カメラに限らず。
これが自分の中での結論。カメラ機材の購入は計画的に。

FUJIFILM X-Pro2 (XF35mmF2 R WR, 35mm, f/2.2, 1/75 sec, ISO1250)

…これの話は、また今度。

 

ここまで読んでいただき、ほんとうにありがとうございました。

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6件のコメント

はじめまして。たまたま断捨離・カメラ機材で検索していましたら貴殿のWebサイトがヒット致しました。
撮影が先か機材が先かは男に生まれた以上避けては通れない趣味の一つです。学生の頃、スーパーカーから写真(カメラ?)に興味を持った私としてはまさに撮るのが先か(機材を)買うのが先かの無限ループに陥って今に至っています。時々手放してはいますけどまた買ってしまうんですよね。悲しい性です!

新・空間歩行人さん、コメントありがとうございます!
そしてこのブログを訪れていただいてありがとうございます。
スーパーカーから写真に入るってなんか凄いですね!「モノから入る」の次元が違う気がします!
減らしてもいつのまにか増えていくカメラ機材はなかなか厄介ですよね。それに焦って手放した後、また買う羽目になった時の敗北感たるや…(XF18-55mmは2回買いました…)
新・空間歩行人さんのカメラ断捨離が成功することを願っています!お互いがんばりましょう!

マウント替えしました。とはいえ今は富士フイルムメインです。キヤノンはサブです。
それにしても、なぜ5D3を買ったのか…これはもうご乱心って奴ですねー…怖い。
でも反省を込めて、大三元には手を出してないんですよ?そんな自分を褒めてあげたいです。

自身に重ね合わせて大変興味深く読ませていただきました。
フィルム時代はコンパクトなミノルタやオリンパスからの最後はNikonF4Sに至り辛くなって挫折、、写真撮るのが好きなはずだったのに「圧力」に負けてしまった経験があります。
デジタルになってからも同様でしたがコロナによる心境や生活スタイルの変化で「整いすぎず足りないくらいが丁度いい」と感じ始めていたところにこの記事に出会いました。幸せ、感謝です。
X-T4と23ミリで再出発ですw フジがあって良かったですww

KWさん、コメントありがとうございます!
Nikon F4S…フィルムカメラ全盛期のフラッグシップですね!確かにすごい圧力になりそうです。
X-T4と23mm単焦点なら、「整いすぎず足りないくらい」を実践できそうですね〜シンプルでいいと思います!

でも35mmF1.4や60mmマクロもいいレンズですよ〜?笑

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