こんにちは。なんかもう大晦日だ。
今日で一年も終わりということで、今日は写真を撮る上で大事な「ホワイトバランス」についておさらいしてみよう。
ホワイトバランス(WB)とは
ホワイトバランスとは、被写体に当たる光の種類(色)を検知して、白いものを白に近い色に仕上げる(色温度を調節する)機能のこと。
(ホワイトバランスの説明はこちらのサイトが詳しいのでどうぞ。)
色調や階調をコントロールしてみませんか? | 富士フイルム
写真は、そこに当たっている光の色にかなり影響される。
たとえば、ホワイトバランスを使わずに色温度(K)を固定して、同じものを蛍光灯(青っぽい)と、白熱灯(赤みがある)の下でそれぞれ撮影すると、光の色がそのまま記録されるために、蛍光灯下で撮影したものは青っぽく、白熱灯下で撮影したものは赤っぽくなってしまう。
白熱灯(っぽい色のLED)環境で撮影
FUJIFILM X100F (FUJINON 23mmF2, 23mm, f/2, 1/30 sec, ISO500)
蛍光灯(っぽい色のLED)環境で撮影
FUJIFILM X100F (FUJINON 23mmF2, 23mm, f/2, 1/30 sec, ISO1600)
見事に色味が違うのがお分かりいただけるだろうか。
このように、ホワイトバランスを調節せずに撮影すると、光の環境によって被写体の色が変わってしまう。
そのため、この場合はホワイトバランス設定で白熱灯環境では「電球」モード、蛍光灯環境では「蛍光灯」モードを選択して撮影すると、白を白に近い色で撮影できる。
白熱灯(っぽい色のLED)環境で撮影(WB「電球」を使用)
FUJIFILM X100F (FUJINON 23mmF2, 23mm, f/2, 1/30 sec, ISO500)
蛍光灯(っぽい色のLED)環境で撮影(WB「蛍光灯3」を使用)
FUJIFILM X100F (FUJINON 23mmF2, 23mm, f/2, 1/30 sec, ISO1600)
完全に真っ白…とはいかないが、かなり白に近づいているのが分かると思う。
オートホワイトバランス(AWB)モード
ここまでホワイトバランスモードの基本的な使い方を説明したが、そうすると正しい色を出すために、光の環境ごとにいちいちホワイトバランスを変えながら撮影しなければならなくなる。
これは非常に面倒くさい。
というわけで、そんな煩わしさを解消するための機能が「オートホワイトバランス(AWB)機能」だ。
オートホワイトバランスとは、光の種類をカメラが自動的に感知して、適切なホワイトバランスに調節してくれる機能のこと。
最近のデジタルカメラにはだいたいこの機能がついていて、通常は出荷時の設定ではこの機能がオンになっているはず。
先ほどの被写体を、オートホワイトバランス(AWB)をオンにして撮影すると、以下のようになる。
白熱灯(っぽい色のLED)環境で撮影(オートホワイトバランス)
FUJIFILM X100F (FUJINON 23mmF2, 23mm, f/2, 1/30 sec, ISO640)
蛍光灯(っぽい色のLED)環境で撮影(オートホワイトバランス)
FUJIFILM X100F (FUJINON 23mmF2, 23mm, f/2, 1/30 sec, ISO2000)
ホワイトバランスを選んで撮影したものとほとんど変わらない結果が得られた。
富士フイルムXシリーズのオートWBについて
富士フイルムXシリーズのオートホワイトバランスは優秀(っていうか独特)で、マニュアル調整や後処理では再現できないらしい。
(関連記事はこちら)
【FUJIFILM×マップカメラ】X-Pro2担当者インタビュー:Part 2 | THE MAP TIMES
そういう「開発者のこだわり」もぼくが富士フイルムのカメラを購入した動機になっている。
ただ、過信は禁物。
FUJIFILM X100F (23mmF2, 23mm, f/2, 1/30 sec, ISO2500)
雪景色は無理。
絶対に青かぶりする。
これはどんな優秀なカメラでもだいたい起こる問題で、仕方がないとも言える。
こういうのはちゃんと撮影前にホワイトバランスを適切に選択するか、現像時に白に戻しておこう。
FUJIFILM X100F (FUJINON 23mmF2, 23mm, f/2, 1/30 sec, ISO2500)
まとめ
最近のカメラは基本的にオートホワイトバランスに設定しておけば大崩れはしない。
でも過信は禁物。
また、白熱灯の雰囲気を残したい時とか、青い雰囲気を演出したい時などは、故意にホワイトバランスを逆に調節するといった技もある。
ホワイトバランスを自在に操れるようになれば、きっと撮影の幅を広げられる、と思う。
今日はここまで。
それでは皆さん、良いお年を。
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