はじめに
XF10-24mmF4 R OIS。
2017年5月に、X-T2とともに家にやってきたこのレンズ、最近はX-H1との組み合わせで主に建築物の撮影や、街撮りスナップ撮影で活躍している。
広角を活かした面白い写真が撮れるのがお気に入りだ。

X-H11とベストマッチ。
XF8-16mmF2.8 R LM WRが発売になったタイミングではあるけど、ちょっとこのレンズをレビューしてみようと思う。
スペック
このレンズの主なスペックは以下の通り。
型番 | XF10-24mmF4 R OIS |
レンズ構成 | 10群14枚(非球面レンズ4枚、異常分散レンズ4枚) |
焦点距離 | f=10 – 24mm(35mm判換算:15 – 36mm相当) |
最大口径比(開放絞り) | F4 |
最小絞り | F22 |
外形寸法:最大径×長さ(約) ※先端よりマウント基準面まで |
ø78mm×87mm(ワイド端)/87mm(テレ端) |
質量(約) ※レンズキャップ・フード含まず |
410g |
フィルターサイズ | ø72mm |
レンズ内手ブレ補正機能付きの広角ズームレンズだ。

手ブレ補正(OIS)切り替えスイッチ
広角レンズは望遠レンズほど手ブレについて神経質になる必要はないが、やっぱりないよりはあるほうがいい。
暗い屋内や夜間の撮影時は重宝した。
なお、ボディ内手ブレ補正機能のあるX-H1ではファームウェアアップデート2.00により、「ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正の協調制御」機能が追加される予定だ。
FUJIFILM GFX 50S、FUJIFILM X-T3、FUJIFILM X-H1の最新ファームウエアを無償提供|富士フイルム
これにより従来3.0段分だった手ブレ補正効果が5.5段に向上。かなり高レベルの手ブレ補正が実現するらしい。
…広角ズームレンズにここまでの補正機能が必要かどうかはともかく。
他のレンズ内手ブレ補正機能付きのレンズだとXF18-55mmF2.8-4 R LM OISの手ブレ補正機能が強化されている。
もう持ってないけど。
外観
広角ズームレンズの中では小型だと思う。

X-H1に装着したイメージ。
付属の花形フードを外すことますますコンパクトになる。

思いの外コンパクトだよ
外装は金属とプラスチック(たぶん)。
質感が高くて、ギュッと詰まっている感じがする。
絞りリングに目盛りがないのは残念なポイント。
最小絞りはF4固定なのでできるはずなんだけど…。
いずれにせよ、高級感がある仕上がりで安っぽい感じは全くしない。
ここは他の富士フイルムのレンズと同じで好感が持てるポイントだ。
作例
XF10-24mmF4 R OISは超広角ズームレンズである。
超広角〜広角(35mm判換算15mm〜36mm)レンズで撮影する写真は、中心から周辺にかけて遠近感が強調された、迫力のある絵になるのが特徴だ。
ただし、被写体に思うように寄れなかった場合、目標物が豆粒のように小さくなってしまったり、余計なものが写り込んでしまったりと、なかなか難しい画角とも言える。
…というわけで、この間このX-H11とこのレンズを持って銀座に行ってきたときの写真の中でお気に入りのものをいくつかアップしてみよう。

Max Maraとガルウィング

ルイ・ヴィトン

歩行者天国、毎週開催中!

ブルガリ
銀座のビル群は個性的でいつ行っても楽しい。

夕日とビル
グラデーションもしっかり描写。
圧縮縮小した画像なので伝わってるかな…。

地面すれすれ。チルト液晶バンザイ
地面すれすれから。できるだけ人のいないところでやろう。

アップルストアのりんごが赤い…!
どうやらこの日は(PRODUCT) RED(AIDS支援)特別仕様だったようだ。

スローシャッター気味
全体的にビルを見上げる構図が多いので、遠近感がより強調されている感じがする。
今回は屋内の写真ばかりだけど、このレンズは後ろに下がれない、屋内での撮影にも威力を発揮する。
画質について
このレンズの画質…はとても良いと思う。
線は細くてシャープに写るし、いきなり絵が破綻したり、逆光に異常に弱い、なんてこともない。

逆光にも弱くないよ
基本的には使っていて画質不足を感じない。
ただ、それは自分がJPEG撮って出しメインだからかもしれない。
RAW画像をJPEG画像と比較してみるとわかるが、RAWはかなり歪曲が出ていて、それがJPEGで補正されている。

収差は補正されてるよ
つまり、基本的に収差については光学補正のみではなくカメラでの自動補正(デジタル処理)を利用して解消することが前提のレンズ、ということだと思う。
光学補正のみで可能な限り補正してくる単焦点プライムレンズ群とは設計思想が違う、ということかもしれない。
そう考えると「ゼロ・ディストーション(歪曲収差なし)」を謳うXF14mmF2.8 Rの凄さがわかる。
まとめ
感想
XF10-24mmF4 R OISは
- 大きすぎず小さすぎないサイズ
- 申し分のない画質
- レンズ内手ブレ補正
と、3拍子揃った良レンズだ。
広角域を使用するのは風景写真(建築物含む)が多い。
風景写真では手前から奥までピントを合わせるたい。
そのため被写界深度を稼ぐために絞ることが多いので、開放F値は4でも実用上全く問題ない。
それに薄暗くてシャッタースピードを得られにくい場面でも、このレンズにはレンズ内手ブレ補正がある。これによって失敗写真は劇的に減る。
ひとつだけ欠点があるとすれば、やたら動きやすいレンズフード。

これね
大三元ではないし、「レンズフードにロック機構付けろ」とは言わないけど、ちょっと動きやすすぎる。
まあ、ちょっとした欠点はあるけど、超広角撮影を楽しめる良レンズだと思う。
買って損はないはず。
XF8-16mmF2.8 R LM WR
さて、富士フイルムXFレンズの大三元広角ズームレンズ、XF8-16mmF2.8 R LM WR。
発表された時には買う気満々だったけど、今は少し様子見。
もちろん欲しいんだけど、とにかく値段が高い。(実売24万円。)
「ちょっと欲しいかも」程度で買っちゃだめな値段だ。
今回はXF10-24mmF4 R OISが手元にあるので踏みとどまれた…。
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