最近巷で話題の「モノクロ専用カメラ」。
ライカ「M11Monochrom」と、ペンタックス「K-3 Mark III Monochrome」。いいね。
製品ページとか眺めていたら、無性にカメラを買いたくなモノクロ写真を撮りたくなった。
特に、ライカのページで紹介されていたモノクロで撮影した砂漠の写真がとても素敵だった。
なんだ。
自然風景もモノクロでカッコよく撮影できるんじゃないか。
私も「被写体がない」とかぼやいていないで、写真を撮りに行こう。
というわけで、自然風景をモノクロで撮影するため、比較的近い(片道1時間)海辺エリア、能取岬(のとろみさき)へ向かった。
機材
冒頭の流れから、M MONOCHROM(Typ246) で撮ると思うじゃん?
ハズレだ。今回はこのカメラで撮影してきた。
FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/9, 1/20 sec, ISO200)
SONY α7R Ⅲ
今回使用したのは、ミスターパーフェクト(自称)、SONY α7R Ⅲ。
ライカは荒天時(この日は強風&海辺)に自然風景を撮りに行くには気を使いすぎる。
壊れたら気を失うかもしれない。
それに引き換えこのカメラは防塵防滴に配慮された設計だし、そもそもネイチャーフォトには一眼スタイルのカメラ(EVF)が使いやすい。
高性能なズームレンズも使えるし。
さらにRAWで撮影しておけば、後でカラー写真としても転用できるぜ…!
…あれ?モノクロ専用カメラの必要性を否定してないか?大丈夫?
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
SIGMAの高性能な大三元ズームレンズ。
その分、重くて大きいが画質は申し分なく、本当に安心して使える。
こちらも「防塵防滴に配慮した」設計で、荒天時も安心して使用できる。
(余談だが、この「防塵防滴に配慮した設計」という文言、ソニーだけが使っていたと思っていたが、最近はどのメーカーもこの表現を使用している。狂ったクレーマーのせいかな?)
AF速度、重量・全長等は純正の「SONY FE 24-70mm F2.8 GM II」に劣る(150gほど重い)けど、圧倒的なコストパフォーマンスとデザインの良さが売りの素晴らしいレンズだ。
そんなにAF速度が必要な撮影していないし。
F1とかスポーツとか撮るなら買い換えるかもしれないが。
ないない。
写真
ではさっそく、撮影した写真を。
道中
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 24mm, f/8, 1/30 sec, ISO250)
道中の観光物産が売っているドライブイン…?
ちなみに、5時過ぎですでに閉店していた。営業時間が気になる。
海辺
道中特に目を引くようなものはなく、能取岬近くの海岸線をひた走る。
この「道中特に何もない」というのが結構キツい。
車を走らせるのが嫌いなわけではないが、あまりにもイベントがなさすぎるので退屈だ。
…脱線したので話を戻すと、海辺はとんでもない強風だった。
ひとまず車を降りて撮影。
コートにグローブ、ネックゲーターという完全な冬装備で臨んだ。
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 70mm, f/2.8, 1/400 sec, ISO100)
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 24mm, f/2.8, 1/320 sec, ISO100)
夕暮れの斜陽が波に当たって立体感を出してくれた。
F値を上げたり下げたりして、効果を楽しみながら撮影を…
いや寒い。風強い。
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 70mm, f/11, 1/80 sec, ISO1600)
道路の反対側にある林を撮影。
…植物を印象的に撮影するって難しい。
もっと静謐な雰囲気を出したい。霧とか出てたらカッコよかったんだけど。
駐車場
岬の先端に行く直前にビューポイントがあったので降りて撮影してみた。
私以外誰もいない。
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 49.1mm, f/11, 1/50 sec, ISO125)
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 64.5mm, f/11, 1/80 sec, ISO1250)
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 64.5mm, f/11, 1/80 sec, ISO1600)
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 24mm, f/11, 1/30 sec, ISO100)
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 70mm, f/11, 1/80 sec, ISO400)
遠くに見えるのが能取岬の最先端のようだ。
そろそろ日が沈んでしまう気がしたので急いで車を走らせた。
他の車は見当たらない。ここでパンクとかしたら死ぬしかないんだろうな。
能取岬
やっと着いた。
誰もいない。そしてトイレが閉鎖している。
なんかこのパターン、サロマ湖でもあったな…
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 70mm, f/6.3, 1/80 sec, ISO160)
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 70mm, f/6.3, 1/250 sec, ISO500)
風の勢いが増してきた。いよいよヤバそうだ。
膀胱もやばそうだ。
引き換えそう。
海岸
膀胱炎覚悟で、海岸に降り立つ。
ただ波打ち際を撮影するだけでは印象的な写真にならないものだなぁ、と自然風景の撮影の難しさを改めて感じていた。
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 35.4mm, f/9, 1/125 sec, ISO800)
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 37.7mm, f/9, 1/60 sec, ISO800)
SONY ILCE-7RM3 (24-70mm F2.8 DG DN | Art, 24mm, f/9, 1/25 sec, ISO800)
小道具を使ってなんとかしようという涙ぐましい努力も実らず、泣く泣く帰路に着くのだった…。
まとめ
自然風景の撮影は本当に難しい。
…いや、ストリートフォトももちろん難しいのだが、撮影開始までのアクセスとか必要な道具の種類とか、けっこう違うので馴染むのに時間がかかるというか。
きっと本当のネイチャーフォトを撮影するには、国道沿いを流して撮るだけでなく、山に登ったり、林に分け入ったり、海に潜ったり、空を飛んだりしないといけないんだろうなぁ…と。
お金と、時間と、なによりも「ネイチャーフォトへの飽くなき興味、関心」が必要なんだ。
この世界(道東)に、私が求めるストリートはない。…ということは。
さあ、目覚めよ
6ビットの検索から来ました
いい写真と文章ですー デジタルモノクロ専用カメラの時代に突入するのでしょうか、。
モノクロ専用機と色抜きモノクロとの画像はやはりなーんか違う感じです
またH1など微妙な位置にデジタルアクロスも存在しますよねー
ライカの初代モノクロームをこのごろとEosR等を使ってます
のりちゃまさん、コメントありがとうございます!
写真と文章を褒めていただきありがとうございます。
モノクロ専用カメラを持っているくせに、あまり違いがわかってない、違いのわからない男です…。
初代Mモノクロームはまた一味違った描写をするという噂ですよね!扱いが難しそうですけど!
最近デジタルACROSのマイブームが来そうな今日この頃です…