今回は、FUJIFILM Imaging PlazaでレンタルしたXF90mmF2 R LM WRの「スナップ撮影」に特化したレビューをお送りする。
ポートレート用と言ってもいいこのレンズで、どんなスナップ写真が撮れるのか。
…結果から言うと、このレンズはスナップ撮影の「表現の幅」を広げてくれる、面白いレンズだった。
XF90mmF2 R LM WR
2015年7月に発売した、Xシリーズの中望遠単焦点レンズ。
フルサイズ換算137mm。けっこう望遠。
特徴は、「高い解像力」と「豊かなボケ味」を兼ね備えていること。
ピント面のキレのある描写、APS-Cとは思えないような大きなボケが期待できる。
これはどちらも自分にとって(そして多くの写真好きにとって)非常に魅力的だ。
XF90mmF2 R LM WRを試す理由

とあるビル。解像感高え…
最近少し、撮影がマンネリ化してきた。
「建築物といえば広角レンズ」
「スナップ撮影といえばX100FかX-Pro2」
「なんでも撮れるX-H1とXF16-55mmF2.8 R LM WR」
みたいな役割がなんとなく固定化してきた(そして機材整理が進まない…)。
それ自体は適材適所で機材を選択できて素晴らしく恵まれているんだけど、そうやって役割を決めちゃうと、結局いつも同じような写真になってしまう。
以前、そんな状況を打破したいとやってみた、XF60mmF2.4 R Macroを使った中望遠スナップがなかなか楽しかったので、もっと長い焦点距離でも試してみたくなったのだ。
あと、単純に「最高の解像感」と評判のXF90mmF2を使ってみたかった。
それともうひとつ。
ここ最近、フルサイズへの買い替えに目が行っていた理由の一つが「大きなボケ表現ができる」こと。
「いやいや、Xシリーズでも大きなボケは作れる」ということを証明して、自分を満足させたかったのだ。
…滅せよ、フルサイズ欲。
FUJIFILM Imaging Plaza
いざ、レンタル!
なお、六本木のフジフイルムスクエアではもう借りられないので注意。
富士フイルムの機材をレンタルしたい人は東京駅へ!
作例
ここから、中望遠レンズでのスナップ写真の作例を。
「中望遠レンズを街に持ち出すとこんな写真が撮れるよ」くらいの参考程度に見ていただきたい。
丸の内地下

階段の手すりに付いていたオーナメント(?)
ボケを楽しむことが目的だったので、基本的に絞り開放(F2)で撮影している。

丸の内の地下歩道。ピントは案内板。
さっそく素晴らしい立体感。期待が膨らむ。
上野
あいにくの雨天。でもXF90mmF2 R LM WRは防塵防滴のレンズなので心配なし。
…とは言ってもレンタル品なので、もちろん傘を差しながらの撮影。

公園にいたカラス。羽毛まで解像。
このレンズの特徴の一つである、高い解像感を感じる。

革靴と水滴。見事な質感描写。
関係ないけど、この革靴は硬いことで評判のやつ。撮影中は足が痛くて仕方なかった…。
国立国会図書館国際子ども図書館
前回の記事でも紹介した国際子ども図書館。今回はモノクロスペシャル。

椅子。遠近感がしっかり出ている。
これこれ、こういう立体的なやつが撮りたかった。

コンクリ壁から浮き出す椅子。
…コンクリ壁、いい…。
秋葉原
近くに行ったら素通りして帰れない街、秋葉原。もちろんこの日も立ち寄る。

秋葉原と観光客(たぶん)。背景から浮き出す。
背景から浮き出す人物の描写は見事。後ろの背景の玉ボケもいい。

電気街の狭い通路。なだらかにボケていく。
こういう描写をされると本当に楽しい。溶けるようにボケていく…。

ピント面の解像感が素晴らしい。
1本目と2本目の柱のイラストの解像の差。いい立体感だ。
XF90mmF2 R LM WR
これはあれだ。Xシリーズ最高のレンズの一つだ。
とはいえ、用途がかなり限定される。必要最小限の機材を所有する、という機材整理とは完全にベクトルが逆だ…
でも欲しい。これはすごい。(買うとは言っていない)
まとめ
…これはすごい。
でもフルサイズも欲しい…。
いやでも
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