「今のFUJIFILM Xシリーズ」への思い

プロローグ

 先日、SONY機材を全て売却して、FUJIFILM Xシリーズに出戻りした。

 幸せな復縁…のはずだったのだが。

 正直なことを言うと、それ以降FUJIFILMのカメラをほとんど使っていない。
 東京旅行にもFUJIFILMのカメラは1台も持っていかなかった。

 なぜそんなことになってしまっているのか。

※ 以下、私が現在FUJIFILMに抱いている思いを書いているが、とてもネガティブな内容なので、見たくない方はブラウザバック等で自衛してください…。

01FUJIFILM X-H1 (XF90mmF2 R LM WR, 90mm, f/4, 1/500 sec, ISO500)

最近のFUJIFILM Xについて。

 ここ最近のFUJIFILM Xシリーズの動向を見ていると、どうにもテンションが上がるような話題がない。
 …別に今所有しているXシリーズのカメラとは直接関係はないのだが、テンションに悪影響を与えているのは明白だ。

 FUJIFILM Xに一体何が起こっているのか。

異常な在庫不足

 とにかく市場に在庫がない。
 
 X-H2以外、全然在庫がない。
 おそらく最も人気と需要がある「X-T5」「X100V」は、もう年単位で在庫がない。

 「買いたい時に買えない」という状況は、今後の買い替えを考えたとき、精神衛生上かなり良くない。

異常な値上げ

 そして追い打ちをかけるように、「あり得ないレベルの値上げ」をした。

 いまやフルサイズシステムに匹敵するか、それ以上の値付けになっており、APS-Cセンサーであることによるフルサイズと比較したときの「コンパクトさ」「リーズナブル」という利点は完全に消えてしまった。

 XF18-55mmF2.8-4 R LM OISが定価10万円越えは常軌を逸している。

異常な国内冷遇

 そして、あからさまな国内市場の冷遇

 これはもう、企業の方針としては仕方がない部分もあるのは認める。
 国内が貧しくなり続けている昨今、海外市場に目を向けるのは正常な判断だ。
 株主なら賛同するところだろう。

 だが、ユーザー目線で言わせてもらうなら「興醒め」だ。
 日本の会社に国内を冷遇されるのは正直キツイ。

 国内に在庫がない製品が、海外には潤沢にあるという現実。
 そしてなにより、富士フイルム以外のカメラメーカーの国内在庫はそこまで酷い状況ではない。
 SONYもNikonもCanonも。買いたいものはなんとか買える。

 これでは「国内の消費者を舐めるな」と言われてもしかたがない状況だ。

FUJIFILM X-H1 (XF90mmF2 R LM WR, 90mm, f/4, 1/45 sec, ISO500)

私のFUJIFILM Xに対する扱いの変化

 私がSONYを手放したのは、「SONY αとライカMを同時に扶養するのが厳しい」「魅力的すぎるSONYの純正レンズへの欲望を切り離すため」というのが主な理由だった。

 だから、現状「FUJIFILMが買いにくいこと」は、本来プラスに働くはずだった。

 新製品はそもそもそんなに買う予定はない。
 そして比較的安価な旧型レンズなら、物欲が発揮されても最低限の犠牲で済む。
 そもそも、値段もサイズもコンパクトな旧レンズ群のほうが私に撮っては魅力的なのだ。

 だがFUJIFILMは今回、発売が古いレンズの価格まで上げた。
 これはどうにも看過できない状況になった。

 買いにくく、高く、性能が低い。

 そんな製品を誰が買うのか。

 …こうして、私の中のFUJIFILM Xシリーズの優先順位は急落した。

 そうでなくとも最近はライカのM-P(Typ240)、M MONOCHROM(Typ246)を再評価していて、他のカメラの出番がほとんどない状況だ。

 これはもう、リセールバリューが異常値になっている今のうちに…と考えるのもやむなしだろう。

FUJIFILM X-H1 (XF90mmF2 R LM WR, 90mm, f/4, 1/80 sec, ISO500)

年内は様子を見てみよう

 慌てて手放して、また再購入なんてことは避けたい。

 決断は来年に持ち越そうと思う。

 ただ、現状が年明け以降も続くようならそんな「過去も未来もない」システムに興味はない
 より価値のある機材へ置き換えるか、そもそもミラーレスシステムごと手放すことになるだろう。
 道東の自然環境でも耐えられるカメラを、ということでライカ以外のシステムを揃えているが、そもそも自然環境に身を置いて撮影しないという状況が続いている。
 東京旅行を経て、無理に道東の自然風景を撮影する気もなくなった。

 決断は2024年1月中に。

 やっぱり「出戻り」が幸せな結末を迎えることなんてないんだろうか…。

FUJIFILM X-H1 (XF90mmF2 R LM WR, 90mm, f/2, 1/105 sec, ISO500)

おまけ:FUJIFILM Xシリーズの新製品予想

 これで終わるのもなんなので、ここ最近、噂サイトでまことしやかに囁かれている新製品の情報でも書いてテンションを上げておこう。

X100R

 6代目のX100シリーズは、どうやら高画素機になるようだ。
 高画素であること自体にそんなに意味はないが、クロップ耐性が高くなるのは魅力的。50mmクロップが現実的に常用レベルになるのは嬉しい。
 そして噂通り手ぶれ補正が付くとなれば、これはもう「現実的な価格のライカQ3」と言っても過言ではない(過言)。
 ただ、値段はおそらく20万円超えてくるだろうなぁ…

X-Pro4

 前作がアレだったのであまり期待していないが、おそらくX-T5準拠の手ぶれ補正と高画素になると予想されている。
 背面液晶は可動式液晶になるという噂もあるが、小窓が付くという噂もあり、どうなるのかわからない。もしかしたら、また背面で遊ぶつもりなのかもしれない。
 最近は「メインで使う機種じゃないなら遊ぶのもまあいいか」という気持ちになってきている。私も大人になったのだ。多分。
 ただ、価格はお遊びじゃあ済まなくなりそう。30万円超えてくるか…?

 まあなんにせよ、買えなければ意味はないが…。

FUJIFILM X-H1 (XF90mmF2 R LM WR, 90mm, f/2, 1/60 sec, ISO500)
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7件のコメント

レンズが以前と比べて5割増しになってて、必然的に中古も上がり、「これじゃあ新規参入無理だよ…」といった状態ですね。
自分で使う既に持ってるフジの機材達には不満も無く使ってますが、機材新調はもう出来ません(欲しいの無いし、あっても高い)。おかげで防湿庫にFマウントとそのレンズが生えてきました。

XFレンズの値上がりは、新規参入のハードルをかなり上げてしまった気がしますね…しかも他のメーカーとの差別化も微妙になってきてるし…
Fマウント良いですね!私も数ヶ月前に真剣にD850への乗り換えを検討してました…。でも最近良質な中古が減っている気がします。行くなら今しかない?

はじめまして。
私もフジユーザーでしてT1、H1をまったりと使っております。新しいカメラに買い替える資金もなく、今のカメラとレンズに不満もありませんが、最近の富士フイルムのスタンスを同じく怒りではないですが醒めた目で見ております。

メーカーもビジネスですから致し方ないと思いますが、あまりにも露骨というか逆に言うと不器用だなとも感じています。

当分乗換えることは出来ませんが今乗換えるならば絵作りが好みのNikonかなと考えてます。それかいっそ…シグマかなと。

popoさん、コメントありがとうございます!

X-H1、良いカメラですよね。手ぶれ補正もあるし、機能面ではいまだにベストバランスなカメラだと思います。

富士フイルムの戦略が今後どのような結果に繋がっていくかわかりませんが、シリーズ存続が疑問視されるような品薄だけはなんとかしてほしいですね…

SIGMAは完全に1本に乗り換えるにはちょっと勇気がいるメーカーですけど、それはそれで潔くてかっこいい選択かもしれません。レンズは素晴らしいのは本当なので…もっと普通なカメラがあればなあ…

私が思っていることを代弁していただきました。
x10,x20,x100,x-m1,x-pro1,x-e1,x-e3,x-t3と使ってきましたが、新品の供給停止からくるあほらしいほどの中古価格。新機種を導入したくても身動きがとれません。フジ機を愛用してきた自分が腹立たしい……。

柳原さん、コメントありがとうございます!

富士フイルムを代々使い続けていること、尊敬です…。私はいろんなメーカーに浮気していましたので…

そんな方でも今の富士フイルムには思うところがあるということ自体、やっぱり異常事態な気がします。

CP+でなにかこの状況を打開するような驚きを見せてほしいですね!

私もデジカメはペンタックスに始まり、キヤノンそしてフジです。求めやすい価格と取り扱いやすいサイズ、メニューに頼らなくても露出コントロールできるダイヤル、フィルムシミュレーションの楽しさと……まだほれているのです。

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