クローズアップ・ストリート -SIGMA 85mm F1.4 DG DN | Art –

 

ストリートフォトは、コンパクトなカメラと広角レンズで撮るもの。

小型のレンズ一体型カメラか、コンパクトな28mm〜38mmの単焦点レンズを使おう。

世のストリートフォトグラファーと、その撮影された写真を見ていると確かにそういう傾向はある気がする。

もちろんそれは「目立たないため」とか「見たままを写すため」とか、機材選びそのものに意味があってのことなんだけど、それらの写真家に影響を受けて、自分の頭で考えず、そういう「お作法」みたいなものだけに着目してしまう私のような「形から入る人間」には、ただただ機材の選択肢を狭めるだけの効果しかなかったりする。

そして、凝り固まった常識に基づき、いつもと同じ機材で、いつもと同じ写真を量産する。

…つまらない。上達しないし、変わり映えしない。

そして、写真を撮ることから離れてしまう。

地方都市には、そんな同じ機材で何度も撮影したい対象などない。

ピンチだ。これはもう、新しい機材の助けを借りなければ。

 

前回の記事で検討していた新しい視点「中望遠レンズ」の力で、地方都市を再発見してみよう。

前回記事↓

 

日常を撮る

中望遠レンズを装着したカメラを持って、まずは駅前に行ってきた。

もう春のはずなんだけど、風が冷たかった。

帰りたい。

なお、とにかく遠近感を強調するためにほぼ開放絞りで撮影した。

001SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.4, 1/2000 sec, ISO500)

 

002SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.4, 1/160 sec, ISO500)

 

003SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.4, 1/4000 sec, ISO500)

 

駅前と、そこに続くアーケード街、飲屋街。

夕暮れの街を寒さに耐えながら歩いた。

道ゆく人(少ないが)の奇異の目線を避けながら歩く。

 

004SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.4, 1/4000 sec, ISO500)

 

005SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.4, 1/1000 sec, ISO500)

 

別の日。

よく行く無人駅へ。

この日も以上に風が強くてきつかった。

あと、いつの間にか絞りがF1.8になってた。なぜだ。

 

21SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.8, 1/6400 sec, ISO200)

 

22SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.8, 1/2000 sec, ISO200)

 

特に何もなかったので、近所の公園へ。

車で侵入できる場所なので、映えスポットを探して走る。

…なかった。

 

23SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.8, 1/1250 sec, ISO200)

 

24SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.8, 1/5000 sec, ISO200)

 

いよいよ苦しくなってきた。

河川敷の公園へ移動する。

そろそろ心が折れかけてきた。

 

25SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.8, 1/500 sec, ISO200)

 

26SONY ILCE-7RM3 (85mm F1.4 DG DN | Art, 85mm, f/1.8, 1/320 sec, ISO200)

 

電気屋の駐車場でフィニッシュ。

帰ろう。

 

新レンズのデビューとしてはかなり渋い(しょぼい)結果になった気もするが、仕方がない。

これがこの街と、私の写真の腕の実力だ。

機材は悪くない。私が悪い。

 

SIGMA 85mm F1.4 DG DN | Art

 

というわけで、SIGMA 85mm F1.4 DG DN | Artを購入した。高かった。

このカメラ、先代の一眼レフ用レンズから大幅に小型化した…とはいえ、まあまあの大きさはある。

この辺は地方都市あるあるなのだが、実物を見てから買えない。ネット上の評判とか、画像を見て判断するしかないのが辛いところだ。

でもまあ、過剰に大きくて重いわけではない。十分なコンパクトさだと思う。

 

01SONY ILCE-7RM2 (105mm F2.8 DG DN MACRO | Art, 105mm, f/11, 3.2 sec, ISO200)

 

02SONY ILCE-7RM2 (105mm F2.8 DG DN MACRO | Art, 105mm, f/11, 5 sec, ISO200)

 

画質は、いい。たぶん。

とはいえ、他の選択肢と比較したわけじゃないのでどれくらい優れているかは不明だ

そもそもこの時代の新型レンズはどれも必要十分以上の性能を有しているし、破綻していたり看過できない欠点がある製品なんて出てこないと思うけど。

 

このレンズを購入した1番の目的は、「素晴らしいと評判の中望遠レンズを使いたい」ということだが、同時に「富士フイルムに戻りたい気持ちの封印」という意味もあった。

正直、富士フイルムに戻ってもソニーをメインにし続けても、アマチュアの私が撮る写真はそんなに変わらない。
もちろんAPS-Cセンサーの富士フイルムに戻れば、システム全体のサイズが少し小さく・軽くなる。
でもその代償として、今まで買ってきたソニーのカメラ・FEマウントのレンズ・その他備品を全て手放すことになる。

買った値段を考えれば、これは大損になる。
SIGMAはリセールバリューが低いし、SONYのツァイスシリーズも下取りが異様に安い。

このレンズに満足できれば、富士フイルムに戻りたい気持ちを抑制することができる。

もう、マウント変更を繰り返すのはやめにしなければ。

 

一つ懸念材料があるとすれば、より高額なSONY純正レンズ、そして最新のαカメラへの興味が湧きそうなこと。

α9Ⅲ、FE24-70mm F2.8 GMⅡ、FE70-200mm F2.8 GM OSS Ⅱ。

これらに興味が向くくらいなら、今からでも富士フイルムXに戻った方が身のためだ。

 

っていうか、ライカをメインに考えられない心の弱さがこの状況を生んでいる気もするけど。

 

とにかく、もう少し様子を見てみよう。

軽はずみなマウント変更・機材購入はしないように。

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2件のコメント

YMさん,こんにちは!

新しいレンズの購入おめでとうございます☆それを使った写真のアップもありがとうございます☆新世代のSIGMA DG DN | Artシリーズはコンパクトかつ光学性能が高いしC/Pも良さそうですね。僕は今回のYMさんの写真の中では「焼肉」の看板が写っている写真(縦構図の方)が特に好きです!

僕もGXR Mount A12で85mm (換算128mm)を使っています。普段は換算40mm前後を使っているのでレンズを中望遠に換えると「圧縮効果(?)」と「切り取り効果(?)」で意外な写真が撮れて楽しいです。

僕はカメラやレンズは何れにも個性があって面白いと思うから数が減りません。GXRのカメラユニットは未だにフルコンプ状態ですしS10ユニットに至っては2つも有ります(^-^; YMさんの究道的精神(?)には憧れますけど僕には無理です…。

コメントありがとうございます!!
SIGMAは確かに「純正と比べれば」安価なんですけど、1本10万円は普通に高い…という一般常識を忘れずに生きていきたいと思います。
JYさんは、GXRを現役で使っている時点でかなりのこだわりを感じます。一つの機材を長く使う…憧れます。ユニットフルコンプはかなりの猛者ですね。修理が難しそうなので、大事に使っていただきたい…!

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