またSONY α7R Ⅲを買った。そしてX-H1を売った。

FUJIFILM Xシリーズから、SONY αへ 。

突然ですが。

この度、FUJIFILM Xシリーズの機材を売却し、SONY αへ移行することにした。

本記事では、マウント変更を決めた理由と、変更先をSONY αにした理由についてまとめてみようと思う。

FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/8, 1/20 sec, ISO200)
SONY

FUJIFILM Xシリーズからのマウント変更を考えた理由。

以前も一度、FUJIFILMからのマウント変更を考えたことがあった。っていうか実際に行動を起こした。去年の暮れの話だ。

…でも結局、FUJIFILMを残してαを買い増しし、比較検討しようとしたことで機材の数が異様に増え、結果的に精神が不安定になり、さらにライカMモノクロームの導入に生贄が必要になり…。

結果、ほとんど使用しないままに売却。崩し的にFUJIFILMが残留した、という経過があったのだ。今思えば、(主にお財布に)大きな犠牲を強いた「クーデター失敗」だった。

今回はFUJIFILM機材は(ほぼ)全て売却。後戻りのできない状態でのマウント変更だ。

ライカMモノクロームの存在。

カメラ
X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/11, 1/6 sec, ISO200)
LEICA M MONOCHROM(Typ246)

以前のマウント変更検討時は、完全にFUJIFILM Xシリーズがメイン機材であり、マウント変更=メイン環境の総入れ替えを意味した。これはかなりのカロリーが必要になる。実際その時持っていたXFレンズはかなりの数だったし。

今はライカMモノクロームがある。メインが不動の状態でのマウント変更なので敷居が(多少)低い。

ただ、ライカMモノクロームはモノクロしか撮れない、手ぶれ補正がない、AFが使えない、ネイチャーフォトに向いてない。色々と「できないこと」がある。そういう癖のあるカメラだ。

そうなると、ライカMモノクロームを補完する「もう1台のカメラシステム」が欲しくなる。そしてそのカメラシステムには、ライカとは正反対の機能が欲しい。

カラー撮影ができる、強力な手ブレ補正、高速AF、ネイチャーフォトに適する、動体撮影も可能…。

…それならX-H1でいいじゃん、FUJIFILMでいいじゃん、と思うかもしれない。でもFUJIFILMはテクノロジー面では最先端のメーカーじゃない。どうせなら技術的に最先端を走るメーカーの、ハイスペックなカメラが欲しい、となったのだ。

あと、ライカレンズをマウントアダプターで使用する遊びもやってみたかった。APS-Cだと焦点距離変わっちゃうし。

「APS-Cセンサーの利点」に疑問…?

FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/8, 1/15 sec, ISO200)
α7R Ⅲはフルサイズセンサー。

FUJIFILM XシリーズはAPS-Cセンサー。フルサイズセンサーの約2/3のサイズ。一般的にセンサーサイズが小さくなると高感度耐性・ダイナミックレンジが不利になる。メーカーがどんなに「フルサイズに匹敵する高画質」を謳っていたとしても、匹敵するだけであって追い付くことはない。画質に妥協が必要になる

…それがどうした。撮影を楽しむのにフルサイズセンサーである必要性はない。APS-Cならレンズを小型・軽量に設計できる。往年の35mmフィルムカメラのようなコンパクトなシステムが構築できる。センサーだけをフィルム時代の規格に合わせてもいいことなんてない…というのがFUJIFILMの主張。…なのだが。

FUJIFILM Xシリーズのカメラもレンズも、結構デカくない?

言ってることとやってることが噛み合ってない。X-H1、XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macroが出た頃あたりから感じていた違和感。確かに初期の単焦点シリーズは小型軽量にできていた(その代わりAF機能等が犠牲になっていたが)。でも今は?競合他社と競うためにどんどん大型化していってないか?X-H1に至ってはボディサイズがフルサイズより巨大化した(なお、バッテリーは貧弱)。

コンパクトさが確保できないなら、別にAPS-Cで高感度耐性やダイナミックレンジを妥協する必要なくないか?

最近のFUJIFILM Xシリーズがよくわからない。

FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/8, 1 sec, ISO200)
X100Vはかっこいい

X-T4、X-S10、XF50mm F1.0 R WR、XF10-24mmF4 R OIS WR、XF27mmF2.8mmF2.8 MarkⅡ…

今年になってリリースしたカメラとレンズ、そしてこれからリリースになる(噂含む)製品。個人的に全てピンとこなかった。

Xシリーズはこれからどうなっていくのか?巨大化するの?小型化するの?動画に注力していくの?背面ディスプレイを隠してユーザーに踏み絵させるの?渋谷でスナップテロするの?

こうなるともう、予定されているX-H1の後継機に希望を託すしかないんだけど、先日リリースされたX-S10を見ていると、X-H2が素晴らしいカメラになる…という可能性を見出すことができなかった。

SONY αにした理由。

安定感。

FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/8, 1/20 sec, ISO200)
コンパクトな筐体

フルサイズミラーレスへシステムへのマウント変更。選択肢は。

  • SONY αシステム
  • Canon EOS Rシステム
  • Nikon Zシステム
  • Lマウントアライアンス(Panasonic S、Leica SL、SIGMA fp)

いっぱいあるねー。
そんな中でSONY αを選択した理由。…まあ、消去法なんだけども

  • Canon EOS R:唯一の選択肢であるR6が品薄で売ってない。RFレンズが異常に太くてでかい。
  • Nikon Z:高性能だがカメラのデザインが好きではない。不人気すぎてメーカーの今後が不安
  • Panasonic:性能は申し分ないが、カメラのデザインが好きではない。性能はいいと思う。
  • Leica SL:デザインは好きだけど値段が高すぎる(特にSL2)。初代SLは手ぶれ補正なし。あと、レンズも高価格で維持費が不安。
  • SIGMA fp:求めている「なんでもできるカメラ」には程遠い。コンセプトは好きなんだけど…。

で、「メーカーとして安定している」「デザインもけっこう好き」「欲しい機能がある」「レンズの選択肢も多い」というわけでSONY αとなった。

保守的だ。

SIGMAの「DNレンズ」が使える。

レンズ
SONY ILCE-7RM3 (105mm F2.8 DG DN MACRO | Art 020, 105mm, f/8, 1/60 sec, ISO6400)
シグマのDG DNレンズ

 

SIGMAのミラーレス専用設計高性能レンズシリーズである「DNレンズ」。現時点でこのレンズを使用できるのはLマウントとEマウントのみ。(そのうちZとRFでも使用できるようになる気はするが)

今回、αにしよう!と決めた理由の一つが、この「SIGMAのDNレンズが使えること」。中でもArtシリーズは描写がいいと評判だし。

そして何より安い。フルサイズ対応レンズが、APS-C用のXFレンズよりも安価だったりする。会津工場での生産にこだわっているところも好感が持てる。

シグマのものづくり | SIGMAについて | SIGMA | 株式会社シグマ グローバルサイト

なお、ソニー純正のレンズは高性能だが高い。今後手に入れるかどうかは不明…。

キャッシュバックキャンペーン実施中!

SONY αへのマウント変更、最後の後押しになったのがキャッシュバックキャンペーンだった。

より新しい表現をαでαミラーレスプレミアムキャンペーン | ソニー

ピンポイントにα7R Ⅲが50,000円キャッシュバック。場合によっては中古美品を買うのと同じくらいの出費で新品が買える。αの中古品はコンディションが悪いものが多い(個人の感想)のが気になっていたので助かった。

…なお、富士フイルムの方はというと、X-T4と指定のレンズ(大三元)で最大30,000円キャッシュバック

キャンペーン内容 | FUJIFILM X-T4&XFレンズ冬のキャッシュバックキャンペーン | 富士フイルムXシリーズ & GFX

…は?

SONY α7R Ⅲについて。

さて、今回(また)購入したα7R Ⅲについて。

このカメラにした理由。

FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/2.4, 1/20 sec, ISO200)
α7R Ⅲ

なぜいまさらα7R Ⅲなのか。しかも2回目だ。なお、前回購入時はろくに使わずに手放したカメラ(古傷)である。

「数あるαシリーズのカメラの中から、なぜα7R Ⅲなのか」だけど、これもまた消去法だ。ちなみに購入候補に上がっていたカメラは以下。

  • α7R Ⅱ:α7R Ⅲと同じセンサー。ただバッテリーが弱く、マルチセレクターがない、耐久性に不安など、カメラとしての性能に不満があった。
  • α7R Ⅲ:高画素。カメラとして機能が安定している。
  • α7R Ⅳ:最新機種であり、最も性能が高い。が、なんと言っても値段が高い(40万円超)。それに6,100万画素はデータが大きすぎる
  • α7 Ⅱ:α7R Ⅱと同じ不満点あり。あと、高画素機が欲しいので
  • α7 Ⅲ:だから高画素機が欲しいんだって

気になることもあるけど、選択肢の中から選ぶならα7R Ⅲしかなかった。キャッシュバックもやってたし。

気になる点は以下。

  • SDカードダブルスロットの謎仕様(スロット1のみUHS-Ⅱに対応)
  • 悪条件に弱そう(防塵・防滴に配慮した設計ってなんだよ)
  • すぐ傷つきそう(中古品はだいたい傷物)
  • 大型レンズとの相性(グリップ…

まあ、なんとかなるでしょ。楽しく生きて行こうぜ!!!

このカメラに期待すること。

FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/8, 1/8 sec, ISO200)
「R」

写真技術の向上を助けて欲しい。
FUJIFILM Xシリーズでももちろん写真技術の向上は可能だ。なのでこれは完全に私見なのだが、FUJIFILM Xシリーズを使っているとき、編集にあまり力を入れていない自分がいる。「フィルムシミュレーションが作り出す写真こそ至高」なら、自分でいじる余地はない、と感じていた。…甘えを捨てて、今後はカメラが作るJPEG画像に頼らずに編集作業をしていきたい。

高画素な写真を楽しみたい。
センサーサイズも上がり、画素数も上がった。今までとは違う高画素を生かした写真を撮影してみたい。今まであまり使用していなかった、三脚を使用した撮影をしてみるのもいいんじゃないだろうか。

北海道の風景写真を撮りたい。
これから雪に閉ざされる北海道の景色を撮影したい。ちょっとやってみたい撮影もあるし。防寒もしっかりとしないと…。

まとめ

FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/9, 1/20 sec, ISO200)
α7R Ⅲ × SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art

そんなわけで、これからはライカとαの2台体勢(X100Vもあったわ)で頑張ってやっていこうと思っている。今までありがとう、Xマウント。X-H2がとんでもなく素晴らしいカメラだったら戻るかも。

カメラと一緒に注文したレンズ「SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art」「SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art」について、そしてこのカメラでの撮影レビュー(今更)と作例はもう少し使ってからかな…。

とにかく今は自粛しないといけないらしいので…

created by Rinker
ソニー(SONY)
¥253,800 (2024/10/11 12:01:01時点 Amazon調べ-詳細)
created by Rinker
シグマ(Sigma)
¥120,202 (2024/10/12 03:15:24時点 Amazon調べ-詳細)
created by Rinker
シグマ(Sigma)
¥85,000 (2024/10/12 06:40:18時点 Amazon調べ-詳細)
記事が気に入ったらシェアしたいただけると嬉しいです

10件のコメント

ついに、病気再発されましたか!(笑)
実は・・・私もかなり以前からα7RⅢに変えておりまして。
管理人様が「SONYはピンとこない」「機材の力に頼ってしまう気がする」
と仰って、一瞬かすったRⅢも早々に売却されていましたので、なかなか言い出すこともできず(笑)

長く愛用していたEOS6Dもとてもいいカメラだったのですが(今でも手放せずにおります)、やはり、現時点で最強のカメラかなと思い、アダプタ経由でEFレンズを活かせることもあって踏み切りました。
RⅣはもちろんコスト的な問題もありますが、データが大き過ぎるので保存容量もさることながら、パソコンを高スペックに変えないとRAW現像やレタッチにかなりの負荷がかかるというより大きな問題が。RⅢでさえも、6Dに比べるとパソコン上の処理が明らかにスローになった感じがしていますので。

同じRⅢオーナーになったということで色々と書きたい事もあるのですが、無駄に長くなりそうですので(笑)、この場はご報告に留めます。

今後とも楽しみにしております。

Hiroさんもα7RⅢ買ってたんですね!前々からソニーαが気になっている感じでしたけど、びっくりです!
EOS6Dとのダブルマウントは素晴らしいですねー。
α7RⅢは「現時点で最強のカメラ」…僕もそういう感想です。(画素数のバランス、レンズの選択肢やスタイルも含めて)
前回は色々とご乱心のなか買って売るという暴挙に出てしまいましたが、今回はしっかりと使い込んでいきたいと思ってます!
α7RⅢオーナーの先輩として、これからもコメント、アドバイスをよろしくお願いします!

ついにXマウント引退ですか…残念ですが最近のFUJIFILMには僕も思う所があり致し方がない気がします。X-T3以前と以降で変わってしまった気がします。
まさかのα再購入!写真楽しみです。そしてついにシグマを使うんですね…

Xマウント引退…そう言われると感慨深いですねー。2015年から使っていたので丸5年…
まあ、X-H2がものすごく最高のカメラだったらまた帰ってくるかもしれないし!人生はわからないですよね!α7RⅢも2回買ってるし。

そして私も、チーム死愚魔の仲間入り…!

はじめまして。
私は5年使ったXマウントから昨秋Zマウントに乗り換えました。
Xマウントは全て下取りに出しました。

が、1年でXマウントに戻ってきました。
ボディの大きさはAPS-Cなのにフルサイズとあまり変わりませんが、フルサイズはレンズが大きい。
確かにXFレンズも大型化してるんですけど、フルサイズと比較するとまだコンパクトです。
撮影する道具、カメラとしての機能はさすがにNikonでしたけど、Xのほうが撮っていて楽しいと思えます。
ま、全くの個人の感想なんですけども。

これまで楽しいブログをありがとうございました。
m(__)m

MBZさん、コメントありがとうございます!
フルサイズはレンズが大きいっていうのは、確かに今回感じました。家で見ると大きさを感じますね。

それにしても5年使ったXからZに行って、またXに戻る…。
私もX導入から5年でαに行っているので、今後1年でどうなるかわかりませんね…。

これまでブログを読んでいただいてありがとうございました。気が向いたらいつでもお越しください!

はじめまして、私も今年の秋に約6年使っていた富士フィルムからSONYのα7Sⅱに乗り換えました。
乗り換えた理由も管理人様とほとんど同じ理由です(笑)私は動画にも手を出しているのでSシリーズにしましたが。
本体があそこまで大型化してしまうと、富士のAPS-Cがベストバランスという主張に個人的にあまり説得力を感じなくなってしまいました。

現在sigmaの24-70Artと共に使用しており、その映りにはとても満足しています。
まあ流石に少し重いですが、描写の良さを考えると個人的には受け入れられる範囲です。

サードパーティーの選択肢が多い点もSONYを選ぶ利点ですね。

kazunoさん、コメントありがとうございます!
本当に同じ道を辿ってますね!SⅡもいいですよねー動画もイケるなんて羨ましいです。
富士フイルムx、悪いカメラじゃないんですけど、個人的にはXF80mmF2.8 R LM OIS WR MacroのあたりからAPS-Cベストバランス説に疑問に思い始めた感じです。

カメラを変えただけでは意味ないと思うので、これからαでいろいろ挑戦してみたいと思います!

毎回の記事とても楽しみにしてます。今回も楽しくそして考えさせられてしまいました。

> 甘えを捨てて、今後はカメラが作るJPEG画像に頼らずに編集作業をしていきたい。

夫婦で共々にデジタルはRAWで撮って現像。そしてフィルム(白黒)は自家現像→デジタル化という流れです。
夫婦で2マウント(EFとK)とちょっとアレなのですが、マウントの個性よりも自身の個性をだすために…そんな感じで永らく楽しんでます。

デジタルなカメラが生成するJPEGも魅力的ですが、自分らしさを出すにはやっぱ自身で現像するのが一番かなと感じてます。

いつもコメントありがとうございます!

RAW現像は、いつも頑張ろうとして挫折…の繰り返しなので、今度こそ!と言う気持ちですけどどうなるか…
モノクロが基本になると思いますけど自分らしい写真目指して頑張ろうと思います!

…それにしても自家現像をデータ化とは!レベルが違う…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください