道東の秋、始まる。
9月。
この連載も奇跡的に3ヶ月目を迎える。
前回の記事はこちら。
9月と言えば、秋の始まり。
秋と言えば暑過ぎず、寒過ぎず、花粉も黄砂もない。
1年で最も動きやすい気温。…のはずなのだが。
なぜかテンションが下がる。なぜかって?
…道東の過酷な冬へのカウントダウンが始まるから。
9月の道東、何を撮る?
今月は、何を撮ればいいんだろうか?
何も思いつかない。
この時期でも「旭岳」に登れば紅葉が楽しめるらしいが、M-P(Typ240) と山に登る計画はない。
さて、どうするか…
ひとまずオンネトーへ
何も思いつかないので、過去一度だけ訪れた「オンネトー」に行ってみることにした。
オンネトーは、北海道足寄町に存在する湖だ。
100%思いつきで行動開始。…また、早朝から車移動だ。
前日寝付けず1時間半しか寝てないけど、なんとかなるやろ。
でも、現場に着けばテンションも上がるさ。
きっと、エモい何かがそこにあるさ。
寝不足の体で、車で片道1時間半走った結果
山・森・階段
朝方の森の静寂を撮る。
M-P(Typ240)とSUMMICRON-M 1:2/35mm(7枚玉)で撮影した写真は、自分が見たものを「少しだけ」良い印象にしてくれる気がする。
「独特な色合い」と「やり過ぎないボケによる立体感」がそうさせるのだろうか。
その何とも言えない雰囲気が心地よい。
…?
どこだここ…?
私は湖に来たはずだが。
オンネトーに来たと思っていたが、いつの間にか森の中にいるようだ。
…嘘だ。
ここはオンネトー展望台への道中、熊とか出そうな感じの山道。
M-P(Typ240)の「晴れ」モードのJpeg撮って出しは、緑が深い。
今となっては、この「少し現実離れした緑」が結構好きだ。
クマに怯えながら、山を登る。
0.8km を舐めてた。
平面移動じゃないことを失念していた。山登りだこれ。
しかもM-P(Typ240)以外にもう1台、カメラを持ってきたのも失敗だった。
肩がちぎれる。
…そのカメラについてはまあ、いずれどこかの記事で紹介することもあるかもしれない。
さて。
どんな苦行にも終わりはある。
運動不足と寝不足と、注意力不足の三重苦に耐えながら登った、展望台の先には感動の景色が…!
オンネトーどこ行った。
失意のまま、来た道を降りる。
足と腹筋が辛い…。
オンネトー湖畔
結局、「展望台」とかいうそこからの景色は、ほとんどオンネトー本体が見られない欠陥スポットだった。
そういえば、過去に来た時も登ってがっかりした気がする。今更思い出したわ。
ので、駐車場に戻って、オンネトー近くに寄ってみた。
これはこれで、単なる湖なんだよな…。
たしか、時間帯によって色が変わるとかだった気がするが、この時間帯はただのどんよりとした藍色だった。
とにかく疲れた。
撤収!!
M-P(Typ240)の「色」と「速さ」。
M-P(Typ240)で撮影したときの独特な深い色、もしかすると「カメラの特性」ではなくホワイトバランス「晴天」による色味のクセなんじゃないだろうか。
実際、この設定の時の写真の仕上がりは「見たままの色」とは異なっており、植物の緑も車の赤も、少し青み(緑?)がかった状態になっている。
私はこの独特な色の出方が好きなので、このカメラで撮影する限りはこのままの設定で行くことになりそうだが。
それと、速写が必要な状況で撮る経験が少ないので、いつまで経ってもレンジファインダー&マニュアルフォーカス&手動露出調整の速さが上がらない。
実際「マニュアルフォーカスの方が速い」レベルに達していないと、「わざわざライカを使う利点」はない。
ただの「かっこつけ」ということになる。
AFよりMFの方が速いなんて、本当にそんなことが可能かどうかは知らないけれど。
「ライカで速く撮る」ために、実戦経験を積まなくては。
それ以前に、レンジファインダーカメラの撮影を勉強しなければ。
そんなことを考えた朝のオンネトーだった。
今月号のまとめ
- どんなカメラを使おうと、「撮りたいものを探すこと」が最も難しい
- M-P(Typ240)の「独特な色味」はホワイトバランス由来?
- レンジファインダーカメラを使いこなすためには「特別な訓練」が必要
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