FUJIFILM X100Vのファーストインプレッション②(作例・機能編)

今回は、X100Vファーストインプレッションの後編。実際にX100Vを持ち出して撮影した際の使い勝手などの感想、そして作例を紹介する。

前回の記事はこちら↓

機能性

作例を紹介する前に、まずは1日使用してみたX100Vの使い勝手、機能性について感想を書いてみる。

AF

イメージセンサー・プロセッサーが変わったことで、劇的にAFスピードが改善された!という記事を飽きるほど見てきたので期待していた。

結果としては…違いがわからなかった。

でもこれは多分、私の使い方の問題。人を撮らない、動くものを撮らない。しかもX100Vは広角レンズ。高速なAFを生かす場面がな勝った。さらにエリアAFじゃなくシングルポイントAFを使っているのもあって、X100Fと差を感じないという感想になった。

今度無理やりでも動くものを撮ってみようかな…。

操作性

FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/5.6, 1/1 sec, ISO200)
トゥルトゥルな背面

背面の十字キーがなくなったことで、操作性にどの程度影響が出ているのか。またビルトインISOダイヤルの新機構の使い心地はどうだろうか。

結果としては…。

ビルトインISOダイヤルは使わなかった(ISOはずっと160固定していた)。ので、感想はない。

十字キーがないことについては「使い続けていればそのうち慣れるんじゃないか」という感じ。他のボタンで代用は可能。
ただ、X-H1と併用しているとカメラを変えるたびに操作に戸惑いそうで不安である。むしろM MONOCHROMとの併用方が違和感がない。

いずれにしてもISOダイヤルは改善、十字キー廃止は改悪。というのが私の結論。でもまあ、慣れだな…。

画質

肝心の、画質はどうだろうか。

新レンズ

FUJIFILM X-H1 (XF60mmF2.4 R Macro, 60mm, f/8, 1/10 sec, ISO200)
新レンズ(アダプターリング装着)

今回からⅡ型に進化したレンズ。結論から言うと近接撮影時の描写に大きな差が出た。詳しくは下の作例を見て欲しいところだが、開放絞りでの近接撮影でも、ピント面はしっかりした描写である。

ただ、X100Fまでの旧レンズの味も好きだったので複雑な気持ちではある。あるのだが、私はあのレンズの味を上手く使うことができていなかった。だから、きっとこの新レンズの方が私の写真にとってはいいんだと思う。

フィルムシミュレーション

新フィルムシミュレーション「クラシックネガ」の使いどころは難しいところだ。空と緑が印象的な色味になるので、今回撮影した公園は結構いい被写体だったんじゃないかと思う。でも、メインの撮影対象である街中での写真がどうなるか。今度やってみよう。

このフィルムシミュレーション、他のエフェクト(カラークロームエフェクト・カラークロームブルー・グレインエフェクト)との組み合わせで印象的な写真を作り出すことができそうだ。いかにフィルムに近づけるか。探求のしがいがある…。

作例

ここからは作例を掲載していく。結構枚数が多いので、興味のない方は超スクロールして下まで行ってもらいたい。

撮影場所は「モエレ沼公園(朝)」。…なんかこいつ、困ったらいつもこの公園行ってんなと思われるかもしれないが、まったくもってその通りである。

東京じゃないからね。ないんだよね、他に行きたいところが。やばいね、冬。

設定

フィルムシミュレーション:クラシックネガ
グレインエフェクト:STRONG/LARGE
カラークローム ブルー:弱
ISO:160

ガラスのピラミッド

モエレ沼の象徴、ガラスのピラミッド。

この日はあいにくの曇り空で、影が出にくい状況だった。ので、この日は特にピラミッド内の撮影はほとんどしなかった。

クラシックネガで撮影したピラミッドは、ちょっとレトロな雰囲気に仕上がっている。なんかいい。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/5.6, 1/300 sec, ISO160)
ガラスのピラミッド

芝生の緑がなんというか、青緑のようになる。これがいちばんの特色かもしれない。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/5.6, 1/200 sec, ISO160)
ピラミッド出口

コンクリート壁の質感がいい。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/2000 sec, ISO160)
ピラミッド側面
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/2000 sec, ISO160)
ピラミッド内部

公園内部

公園内部に入る。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/5.6, 1/340 sec, ISO160)
通路

通路のコンクリートもクラシックネガの影響か、汚し塗装したかのようにレトロ感が強くなっている。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/5.6, 1/180 sec, ISO160)
分岐
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/5.6, 1/210 sec, ISO160)
モエレ山への道

登りませんでした。

プレイマウンテン

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/5.6, 1/240 sec, ISO160)
アシンメトリー

なんかおじいさんがずっと登ったり降りたりしてた。すごい体力だ…。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/1700 sec, ISO160)
急な坂道

近づいて、遠近感を出してみる。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/11, 1/50 sec, ISO160)
頂上からの風景1

こちらは登ってみた。モエレ沼公園の中心にあるので、ぐるっと回ると公園を一望できる。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/11, 1/60 sec, ISO160)
頂上からの風景2
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/11, 1/40 sec, ISO160)
頂上からの風景3

降りまーす

テトラマウント

謎の巨大オブジェ、テトラマウント。中心にこんもりと盛られた芝生がなんかいい。勾配が急なので登るのは大変。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/4, 1/600 sec, ISO160)
正面
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/1800 sec, ISO160)
接写

テトラマウントの根元へ移動。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/2000 sec, ISO160)
接写2

金属感にリアリティが出ている、いい描写だ。これはグレインエフェクトの効果もあるかもしれない。

近接描写

X100Vといえば、新レンズ。この新レンズの特徴はシャープな近接描写。というわけで、近影の撮影を意識してやってみた。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/600 sec, ISO160)
針葉樹
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/400 sec, ISO160)
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/640 sec, ISO160)
枯れ葉
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/2000 sec, ISO160)
オブジェ
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/1600 sec, ISO160)
オブジェ2
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/2000 sec, ISO160)
風呂場の床みたいなやつ

絞り開放にしても、ピント面はなかなかにシャープなんじゃないだろうか。少なくとも旧レンズと比較するとかなりシャープだ。これは着実に進化している、と言わざるを得ない。…上で書いた通り、旧レンズの味のある滲み具合も嫌いじゃないんだけども。

その他

他に気になったものを、気ままに撮影してみた。こんなふうに気軽に撮影するのはやっぱりいい。頭が平和になる。

FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/550 sec, ISO160)
水場
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/420 sec, ISO160)
遠近感
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/1000 sec, ISO160)
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/5.6, 1/250 sec, ISO160)
競技場付近の建物
FUJIFILM X100V (, 23mm, f/2, 1/550 sec, ISO160)
駐車場

すっかり秋だねぇ…。

まとめ

そんなわけで、X100V初陣はモエレ沼公園ぶらり旅となった。

このカメラを使用してみての感想、ファーストインプレッションとしては「やっぱりX100シリーズは使いやすい、撮影しやすいカメラ」ということ。比較的小さいので持ち出すハードルが低いし、フィルムシミュレーションのおかげで写真に味付けが簡単にできる

私にとっての「究極のお手軽カメラ」なんじゃないか、と思う。

 

さて、次回はちゃんと(?)ストリートに持ち出して撮影したい。

 

 

あと、GRⅢ欲しい。

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4件のコメント

おはようございます。
私自身も愛用中の<X100F>の後継機である<X100V>を試用したという記事を愉しく拝見しました。
「十字キー」は何となく多用している感なので、確かに消えると不便を感じるかもしれないでしょうね。しかし、これは仰るとおりに「慣れ」なのだとも思いました。そして、多分私と似たような感覚で、液晶が動いて、それを視て撮るということをされないのだと思いますが、<X100V>はその液晶が動くようになったというのも「売り」にしていましたよね。
“クラシックネガ”のフィルムシミュレーションは、方々でも拝見するのですが、何か名状し悪い「味わい」が在るもので、各写真を興味深く拝見しました。これは各写真を撮ったような、曇天で光がフラットな状態で、何となく好い感じになりそうな気がする仕上がりですよね。公園内の通路の感じや、コンクリートの壁の感じが殊に素敵でした!
何れにしても、<X100>の系譜のカメラは「外へ持ち出し易い感じ」なのが「最大の好さ」という感ですから、これからこの<X100V>での写真がドンドン出て来ることに期待したいと思います。
私は<X100F>を未だ使い続けると思います。極最近も使っていますよ!

X100V を使ってみて感じたのは、やっぱり「使いやすい」ということで、やっぱり使いやすい撮りやすい持って行きやすいは正義なんだなーと…X100Fはいいカメラですよね!正直言って手放す理由は全くなかったので、いまだに後悔している売却だったりします…

今後もLEICA M MONOCHROM(Typ246) と併用しつつ、色々撮ってみたいと思います!

ネガフィルムで撮ったみたいな仕上がりがいいですね。T3にも実装して欲しい…
そういえばEXIF表示復活は初心者の自分にはありがたいです!

クラシックネガ、思ったよりも楽しいですねー。
X-T3にはないんですよね…同じセンサー・プロセッサなのに。その辺はX-T4買ってね!と言うことでしょうか。

EXIF、喜んでいただけて何よりです!プラグインなので楽チンなんですけどねー

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