このたび、RICOH GR Ⅲというカメラを買った。
今回は、それだけの記事である。
RICOH GR Ⅲ

GR Ⅲの外箱
GR Ⅲとは
RICOHを代表するコンパクトカメラ。
35mm判換算28mmの焦点距離の単焦点レンズ「GRレンズ」を持つ、定価10万円以上のコンパクトカメラ。通称「超高級写ルンです」だ。
フィルムカメラ時代から一貫したデザインが特徴。
GRシリーズは、2011年グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞している。
カメラ[RICOH GRシリーズ] | 受賞対象一覧 | Good Design Award
すこし脱線するが、グッドデザイン・ロングライフデザイン賞の歴代受賞作品、みていると結構面白かった。
- ヒートテック(ユニクロ)
- HHKB(2019/PFU)
- スツール60(2019/ARTEK)
- 機動戦士ガンダムシリーズ(2018/バンダイ)
- 写ルンです(2017/富士フイルム)
- セイコースタンダード(2017/セイコー)
- バタフライスツール(2016/天童木工)
- Nikon F6(2015/ニコン)、NIKKORレンズ群(2015/ニコン)
- PlayStation用コントローラー(2014/ソニー)
- 露出計 「ジオデラックスⅢ L-398A」(2014/セコニック)
- Nikon FM10(2012/ニコン)
スペック

GR Ⅲと箱。
以下、いつもの。
レンズ | レンズ構成:4群6枚(非球面レンズ2枚) |
焦点距離・F値:18.3mm (35ミリ判換算で約28mm相当)、F2.8~F16 | |
撮像素子 | APS-Cセンサー(約2424万画素) |
手ぶれ補正 | 撮像素子シフト方式 (Shake Reduction)(3軸補正) |
画像モニター | 3.0型TFTカラーLCD (アスペクト比3:2)、約103.7万ドット、タッチパネル式 |
電池寿命 | 撮影可能枚数:約200枚 |
外形寸法 | 約109.4(幅)×61.9(高)×33.2(厚)mm(操作部材、突起部を除く) |
質量 | 約257g(バッテリー、SDメモリーカード含む)、約227g(本体のみ) |
ひとことで言うと、「APS-Cセンサー、35mm判換算28mm単焦点レンズ搭載のコンパクトカメラ」だ。
一応紹介したが、正直スペックだけではなかなか物事の本質はわからないものだ。特にこのカメラは。
個人的に嬉しい点
このGR Ⅲで個人的に嬉しい機能は以下の3つ。他にもあるけど特にこの3つがいいなーと思った。
- レンズ先端から6cmまで迫れる「マクロモード」
ライカが近接に弱いので、テーブルフォトなど撮りたい時に補完してくれそうだ。 - イメージセンサーの異物を除去「超音波クリーニング機能」
伝統的にGRはゴミに弱いので、その辺が少しでも改善してくれてるとうれしい。
- 外部機器と高いコネクティビティを発揮「USB Type-C」
そろそろ端子をUSB-Cで統一したいのでこれは大歓迎。
レビュー
外観
まずは外観から。

前面
歴代のGR、GR DIGITALと比較してもぱっと見で判別できないくらいには同じデザイン。ブラックの筐体が美しい。

ダイヤル・ボタン類
コントロールダイヤル、各種ボタン。右手だけでだいたいの設定変更が可能。この使いやすさがGRの特徴の一つ。

シャッター・モードダイヤル
GR DIGITALのころから変わらない形のシャッターと、シンプルな表示になったモードダイヤル。このモードダイヤルの塗装は、撮影の邪魔にならないようにあえて光沢を落としているらしい。オート撮影モードの緑のカメラアイコンがなくなったことも相まってシンプルさが際立っている。
GR Ⅲのモードダイヤルについて(稲葉) | GR official | リコー公式コミュニティサイト

動画/無線ボタン
…使ったことがない動画/無線ボタン。クロップ機能とか割り当てられたっけ…?

三脚穴。
底面にある三脚穴。ミニ三脚とか取り付けるのも悪くない…。
それにしても、表面処理が男らしくていい。
一緒に買ったもの。
外部ファインダー「GV-2」
ホットシューにつけるタイプの外部ファインダー「GV-2」を買ってみた。…が、いきなりだけどこの商品は正直、おすすめはしない。
まず、値段が異様に高い(約20,000円)。あと、GR DIGITAL Ⅱ(2007年)時代から仕様が変わっておらず、純正品なのにGR Ⅲのボディと塗装が違う。
でもいいか。かっこいいし。

GV-2 前面

GV-2 背面

GV-2 装着状態
こんな感じで装着する。上部が出っ張るので携帯性が落ちるし、破損の危険度が上がる。それと外付けなのでパララックス(視差)があり、除いた通りには撮影できない(ちょっとずれる)。なのでやっぱりおすすめはしない。
でもいいか。かっこいいいし。

かっこいい
ね?かっこいいでしょ?
充電式バッテリー 「DB-110」

思ったより小さい
GR Ⅲは電池の持ちが悪いらしい。これはいろんなところで言われている。実際、手ぶれ補正が付いたのにバッテリーサイズが小さくなっているのでこれは本当なんだろう。
というわけで、予備バッテリーを買った。これで安心だ。
バッテリー充電器 「BJ-11」

チャージャーも小さい
最近流行りの「カメラを買っても充電器が付いていない」仕様。これ意味ないからすぐにやめて欲しい。USB給電でバッテリー充電している間はカメラを使えなくなる。そんなデメリットをユーザーに強いるのはどう考えてもおかしい。
ハクバの背面液晶保護フィルム
背面液晶を守るためのフィルムを買った。定番のハクバのやつ。
…何回も貼り直した結果、ゴミがついてしまった。そのうち買い直して貼り直すかもしれない。適当に貼っちゃダメだなぁ。もういっそ、最初から貼っておいてくれればいいのに。
このカメラを選んだ理由。
さて、X100Vを買ったばかりだったのに、なぜこのカメラを買ったのか。それを説明しておこう。
ちゃんと「コンパクト」なカメラが欲しかった。
GR Ⅲは本当に小さい。ズボンやコートのポケットに入る。
コンパクトカメラはこうでなくちゃいけない。
バッグに入ります、程度の大きさでは、ミラーレス一眼と大差がない。X100Vはコンパクトカメラと言うにはやっぱり少し大きいのだ。
欲しかったのはバッグがなくても手ぶらで持ち出すことができるカメラだ。
この辺は以前のエントリーでも書いた。
GRは私の写真趣味のルーツだから。
RICOH GRシリーズは、私にとっては特別なカメラだ。
GR DIGITAL Ⅱで写真を始めた。
GR DIGITAL Ⅲで初めて東京を撮った。
GRは歴代でもっとも所有期間が長いカメラだった。(2013.5〜2020.2)
私にとって、GRは特別なカメラなのだ。
今年早々にGRを手放したことで、今年は初めての「GRのないカメラ人生」だった。やっぱり常に寂しさがあったのだろう、定期的にGR Ⅲの記事や、マップカメラの製品ページを見に行っていた。禁断症状である。
私にとってもはやGRは「ない方が異常」なのだ。
そうだ。そうに決まっている。(病気)
とにかくかっこいいから。
GR Ⅲのデザイン。いつも変わらない安心感。洗練されたフォルム。
上記にも書いたけど、「ロングライフデザイン賞」は伊達じゃない。本当に一貫したデザイン。X100Vも素晴らしくかっこいいデザインなんだけど、それとはまたベクトルが違うカッコよさだ。
そもそも上で書いたように「このカメラに惚れて写真を始めた」んだから、嫌いなわけがない。このデザインを手元に置いておきたいと思ったのだ。
GRは最高にかっこいい(洗脳)。
少し気になること。
ここまで一貫してこのカメラのことをほめてきたが、少し気になるところもある。まだ撮影にほとんど行けていないので外見的なところ。
- 背面のコントロールダイヤル、ボタンの印字が傾いているような気がする
- 全体的な質感・高級感はX100Vに劣る
- オプションとカメラの塗装が違うなど、クオリティに妥協が見られる
まあ、これは実用にはあまり影響のない話だし、そのうち気にならなくなりそう。…たぶん、きっと。
このカメラでやりたいこと、できること。
ポケットに入れて、どこへでも。
とにかくどこへでも持っていきたい。
メインのカメラを持っていく時にも携行できるし、ポケットに入るのでカバンがなくても持っていける。
GR Ⅲを1台持って、鞄も持たずに何処か遠くへ行きたい…。(※イメージです)
味わいのある、モノクロ。
LEICA M MONOCHROM(Typ246) 、α7R Ⅲで撮影した写真については「自分のモノクロ表現」を模索しているが、GR Ⅲでは「手軽に取り出して、手軽に写真にする」ことを重視したい。
そこで、このカメラではカメラ内JPEGを積極的に使用していこうと思っている。
モノトーン、ソフトモノトーン、ハードモノトーン、ハイコントラスト白黒と、GR Ⅲはモノクロプリセットが充実している。
これらを駆使して素早くかっこいい写真を撮れるようにしたい。
写真
最後に、撮影した写真を少しだけ。
物撮り

物撮り。

α7R ⅢとSUMMICRON-M f2/50mm (3rd)。
マクロモードがあるので、接写も安心。
モデルになっていただいたのはα7R Ⅲ + SUMMICRON-M f2/50mm (3rd)。かっこいい。
札幌市
外に持ち出してみた。

最寄駅

三越前のライオン

マイナス6℃

ソニーストア札幌

ビルと車

車道
札幌市民交流プラザ

札幌市民交流プラザ

札幌市民交流プラザ2

傘置き場

4階からの風景 冬道

4階からの風景 冬道2

4階からの風景 テレビ塔

モニュメント

入口
街中の撮影した日、最高気温マイナス6℃。GR Ⅲは右手のポケットにずっと入れていた。撮影したい時にサッと取り出して撮影。そしてまたポケットに戻す。
本当に使いやすい。この小ささは正義だ。
買ってよかった!!!
FUJIFILMとのお別れについて。
最後に、今までお世話になってきた富士フイルムのカメラについて。
今回GR Ⅲを購入し、X100Vを速攻で下取りに出した結果、とうとう富士フイルムのカメラと完全にお別れすることになった。
ちなみにX100V、まともに撮影したのはモエレ沼公園1回、札幌市1回のみ。なんという勿体無いことを…まあ、下取りでGR Ⅲは持ち出しなしで購入できているので良しとしよう(?)。
X-T10から始まった富士フイルムXシリーズとの歩みは約5年。思ったよりも短かったなぁ。富士フイルムとの出会いと別れについては、その動機も含めて今度まとめて記事にしてみたいと思う。
今回はこういう形でお別れになったけど、別に未来永劫お別れすると決めたわけではない。またいつの日か会えることを祈っている。
まとめ
これで私の機材探しは完成した。
本当はあと1、2本欲しいレンズ(広角ズーム、α用単焦点レンズ)や周辺機器(スピードライト)はあるけど、ひとまずはこれで年を越そう。
大事なことなのでもう一回。ひとまずはこれで年を越そう。
やはりGRは手元に戻されましたね。
これで再発されたご病気も、ようやく小康状態でしょうか 笑
しかし「写真も好き、そして、機材も好き」という私たちには仕方がないですね。
「前のを下取りに出すから実質的な負担は僅か」という悪魔のワードで自分を説得し
累計金額を頭から消し去る共通の病状 笑
①いつでも持ち歩ける普段使い用②ちょっとしたお出かけ用③行楽時の撮影用
④気合を入れた撮影用 等々、などと自分に言い訳をして、一体使用目的を何種類に
細分化したら気が済むんだ!と自らを戒めるばかりです。
そして、周りの者からは「iPhone持って歩けば、それで足りるんじゃないの?」と
身も蓋もない結論を突き付けられ 笑
確かに、フルサイズ一眼で撮った写真とiPhoneで撮った写真を比較したサイトや動画
では、大判に引き伸ばしてプリントでもしない限りiPhoneの勝ちというものも多く、
反論に詰まってしまいますが。
さて、これで当面はLeica、α、GRという体制で安定されるのでしょうか?
引続きのコロナ禍ではありますが、冬の北海道、楽しみにしております。
GR、やはり読まれていたようですね…笑
モノクロ専用機、オールマイティフルサイズ一眼、コンパクトカメラ。個人的にはこれくらい必要!と思ってますが、「iPhoneでいい」と言われちゃうと私も反論できません…
それにしても今年はカメラを買いすぎたので、しばらくマップカメラとフォトヨドバシは見ないようにします…物欲は尽きることがないので危険です。
富士フイルムにはいろいろ思うところもあったので、ひとまずはすっきりとした気持ちで年を越せそうです。
財布もだいぶすっきりしてきましたが
GRⅢは使って(所有)してましたけど、昨秋iPhone11Proを購入したことにより、売却しました。
もうカメラマニアのプライドもかなぐり捨てましたね(^^;;
今や自宅内でのブツ撮りもiPhoneです。
すぐにMacに転送(写真アプリへ)されるし、撮った写真をiPhoneで調整編集すると、それもMac側に反映されるんです。
もう便利で便利で。
もちろん本気撮りの時はカメラ2台使ってます。
銀塩(フィルム)からデジタルに変わり、さらにコンピューティングフォトグラフィーへと向かうまさに過渡期ですね。
iPhoneのカメラ、性能高いですよね。あの大きさのレンズであの写りは驚異的だと思います。Macとのシームレスな連携も素晴らしいですよね
おそらくスマホカメラをマスターするのがこれからの時代のベストアンサーなのはわかってるんですけど…もうしばらくはカメラを使って写真を楽しもうと思います。