Leica M-P(Typ240)通信(創刊号/2023年7月号)

不遇(?)の名機「M-P(Typ240)」を再発見する

 去年、気の迷いで購入した2台目のLEICA Mである「M-P(Typ240)」
 ここまでのところ、撮影機会に恵まれず使用頻度が上がっていない。

 最後に撮影したのは4月…これはマズイ。

 もっと定期的に持ち出して、このカメラの特徴を知り、その良さ・魅力を再発見したい。
 そして、それを全世界に発信していきたい。

 そういう気持ちで、今月から月刊で「Leica M-P(Typ240)通信」を発信してみようと思う。

 いつまで続くかはわからない。
 もしかしたら今回が最終回になるかもしれない。

 ひとまず頑張ってみようと思う。

Leica M-P(Typ240)

M-P(Typ240)SONY ILCE-7RM2 (105mm F2.8 DG DN MACRO | Art, 105mm, f/5.6, 1/1.3 sec, ISO200)

 今回は初回なので、Leica M-P(Typ240)とはどういうカメラか、について簡単に解説していこう。

 LEICA M-P(Typ240)は、2014年9月13日、およそ9年前にドイツのライカ社から発売されたデジタルカメラ。
 いわゆる「M型ライカ」と呼ばれるレンジファインダーを持つ、レトロな操作感を特徴とするレンズ交換式カメラシリーズの1台だ。AFなし、手ぶれ補正なし。そういうカメラだ。

 Leica M-P(Typ240)は「Leica M (Typ240)」というモデルのプロフェッショナル(P)用派生機であり、外観や機能にチューンアップが施されている。

 …詳しくは購入時の記事を参照していただきたい。

 この世代のM型ライカ最大の特徴は、「動画が撮れる唯一のM型」であること。
 …なのだが、その特徴こそが「ライカを愛する人たち」に受け入れられなかった1番の理由になってしまった感がある。

 後発の「Leica M10」シリーズが写真機としての原点に立ち返って大ヒットとなったことがその証明だろう。
 M型ライカは「純粋な写真機」であることに魅力があるのだ。…正直、それは私もそう思う。

 そういう経緯もあり、市場でも注目度が低くなったこの「Typ世代(造語)」のLeica M。
 だけど、きっとこいつらには動画機能だけでない、「写真機としての魅力」がきっと隠されている(はず)だ。

 …そう思わないと、いつかM10に手を出してしまいそうで怖い。

「Typ世代」の絵作り、その特徴とは?

 他の世代のM型ライカを所有したことがないため、「Typ世代」特有の絵作りというのは正直よくわからない。
 M10世代の絵作りが「M9方面に近くなった」「ニュートラルに近づいた」という評判を耳にするが、そもそもM9もM10も使ったことがないのでよくわからない。
 なので、必然的に他メーカーのカメラと比べることになると思う。

 今回は、森の中にこのカメラを持ち込んで撮影してみたので、植物や霧、水辺の表現を見ながら少し考えてみたい。

カメラ:LEICA M-P(Typ240)
レンズ:LEICA SUMMICRON-M 1:2/50mm (第3世代)

主な設定
・ISO:500前後に設定
・WB:晴れ

霧の森

 以下、基本的にJPEG撮って出し。
 一部の写真はLightroomでトーンカーブ、露出を変更しているが、カラーはそのまま。

Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/2.8, 1/2000 sec, ISO640)
霧の森Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/9.5, 1/350 sec, ISO3200)

 「熊出没注意」の山道を登って、駐車場から少し下る。

 車で30分の場所でクマに襲われることができる。それが北海道だ。
 霧で視界が悪い中、クマに至近距離で鉢合わせるとほぼ100%で死ぬので、手を叩いたりわざとらしく音を立てながら歩く。

葉と水滴Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/2.8, 1/500 sec, ISO400)

 植物の「緑」の表現について。

 個人的には「目で見たときの印象よりも深い色」「WBに特徴がある」というふうに感じる。
 単純に「濃い色」というのともまた違うというか。これがこの世代のWBの特徴…?

 別のカメラで同じ場面を撮影してみないとなんとも言えないか。

 画素数が控えめ(2400万画素)であること、レンズが最新のものでないこともあり、目に優しい写真に感じる。
 解像感のあるカリカリの描写も好きだが、こういう落ち着いた写真も趣があっていい。

富里湖

 熊と対向車の恐怖に怯えながらの撮影を終え、麓のキャンプ場に降りてきた。

 霧が少し晴れてきていたので、慌てて撮影を再開した。

富里湖畔Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/6.8, 1/750 sec, ISO320)
富里大橋Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/6.8, 1/350 sec, ISO250)

 この日は朝から曇り・霧という感じで全体的に暗かったのだが、そういう雰囲気丸ごと写真にできていると感じる。
 この辺はかなり優秀なんじゃないかと思う。

 なお、基本的にレンジファインダーによるピント合わせを行っているので、たまにピントが外れているのだが、少し絞って撮影しておけばほとんど気にならない。

 より精密にピントを合わせたい場合は外付けのEVFを使用するといいだろう。(Typ 240用のEVFはOLYMPUS PEN用のOEMで非常に性能が悪いが、ないよりはマシ…)

反射Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/9.5, 1/350 sec, ISO500)

富里ダム〜帰路

 今月分の撮れ高は確保したので帰宅。

 帰り道は道すがら車を止めて、気になる風景を撮影しながら帰った。

富里大橋02Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/6.8, 1/500 sec, ISO200)
Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/8, 1/250 sec, ISO250)
農地Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/5.6, 1/350 sec, ISO200)

 一眼カメラと大型のレンズを振り回す撮影もいいが、やっぱりカメラとレンズをコンパクトにまとめた撮影は肩肘張らずに被写体と向き合えるので好きだ。

今日のまとめ:このカメラの特徴は?

 今回、曇天のなか風景撮影を行ってみて、「LEICA Mで風景撮影も悪くないかも」という新しい発見があった。
 カメラの特徴を探しながらの撮影はなかなか楽しかったし、「このカメラでどこまでできるのか?」を測りながらの撮影も有意義だった。

 今日の撮影で感じたことをまとめておこう。

今日のまとめ

・Typ240は曇天が似合う気がする。
・JPEG撮って出しの色に特徴(癖)がある
・どことなく目に優しい描写をする…?

 ぼんやりとした感想だが、これから少しずつ得意な被写体や撮影を見出していきたい。

おまけ:トンネルを抜けたら

トンネル床Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/2.8, 1/15 sec, ISO500)
トンネル内壁Leica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/4, 1/90 sec, ISO500)
トンネルLeica Camera AG LEICA M (Typ 240) (SUMMICRON-M f2/50mm (3rd), 50mm, f/2.8, 1/1000 sec, ISO320)
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