はじめに
趣味は、時に冷静な判断力を奪うことがある。
カメラを趣味にしてからというもの、何回もカメラ・レンズを買い換えた。
そのうちカメラやレンズは「買ったらいつかは売るもの」だという考えになり、それはエスカレートして「何かを買うときには、必ず何かを下取りに出さなくてはいけない」という発想に変わっていった。
ただ、考えなくてはいけないのは、ごく一部のプレミア価格が付くような希少性の高いアイテムを除き、下取りに出すときには購入価格の約半額、場合によってはもっと低い金額で手放すことになるのが普通だ、ということ。
下取りに出す時っていうのはどうしても新しく買う商品に気持ちが向いてしまっていて、その下取り品をいくらで購入したか、とか買った当初の気持ちとか、そういうことに想いを馳せられないものだ。
つまり何が言いたいのかというと。
考えなしにお気に入りのレンズを手放してはいけない、ということだ。
XF23mmF1.4 R
というわけで、またレンズを買い戻した話をしよう。
今回は、XF23mmF1.4 Rだ。
少し前に六本木のFUJIFILM SQUAREでレンタルしたりしてたレンズだ。
今年はカメラ機材を買わない予定だったはずでは?というツッコミが入りそうだが、買ったのは去年の暮れなので全く問題はない!(より悪いという噂もあるが)
ちなみに、出戻りレンズ第1弾はXF35mmF1.4 R。
このレンズも買い戻すときに一度手放したことを後悔して損した気持ちになったけど、今回のXF23mmF1.4 Rはさらにハードルが高かった。
だってもともと高いし。なんか値上げしてるし。中古美品はすぐ売れ切れるし。
恒例のキャッシュバック(XF23mmF1.4 Rは1万円!)がなければ、このタイミングでの買い戻しはなかっただろうなあ…
スペック
このレンズのスペックは下記の通り。
型番 | XF23mmF1.4 R |
レンズ構成 | 8群11枚(非球面レンズ1枚) |
焦点距離 | f=23mm(35mm判換算:35mm相当) |
最大口径比(開放絞り) | F1.4 |
最小絞り | F16 |
最短撮影距離 | 28cm |
外形寸法:最大径×長さ(約) ※先端よりマウント基準面まで |
ø72mm×63mm |
質量(約) ※レンズキャップ・フード含まず |
300g |
フィルターサイズ | ø62mm |
やはりいちばんの特徴はF1.4の明るさと画質の高さ。
なお、AFはそんなに速くない。
設計上XF35mmF1.4 Rに近い作りなので当然といえば当然だけど。
スポーツとか鳥とか、高性能なAFを必要とする被写体を撮らない限りは大丈夫、じゃないかな…。
正直、富士フイルムを選んだ時点でAFはあまり重視していない。
クラッチ機構
このレンズの特徴をもうひとつ。
クラッチ機構によるMF切り替え。
通常ならカメラ側のフォーカス切り替えダイヤルを操作しなければならないところ、このレンズはフォーカスリングを手前に引くことで瞬時にマニュアルフォーカスに切り替わる。
スナップ撮影時、瞬時にAF↔︎MFと切り替えたいときに便利。
じゃあこの機構をよく使うか、と言われるとそんなに使用することはないけど、使うとテンションが上がるので、撮影にマンネリ感を感じたときにでも是非。
外観
このレンズの特徴のひとつと言ってもいいかもしれない。
かっこいい。
別売りのメタルフードによって、さらにかっこよくなる。
自分の所有しているカメラとの相性もいい。
作例
今回はX-H1にこのレンズを装着して、東京都をぶらぶらしてきた。
ボディ内手ブレ補正があるX-H1とXF23mmF1.4 Rの組み合わせはまさに最強。
…前にも似たようなことを言った気がするけど。
以降、作例。
まとめ
感想
やっぱり、このレンズが好きだ。
とりあえず1本だけ単焦点レンズを持っていくなら、このレンズが最適解だと思う。
こんな被写体におすすめ
XF23mmF1.4 Rは35mm判換算35mm。
広角レンズとして紹介されることが多い画角だけど、自分にとってはまさに「標準レンズ」。
適度に広い視野は、撮影対象を選ばない。
パースが強調されることはなく、狭くてクローズアップしか狙えないということもない。
あえて挙げるなら、
- ストリートスナップ
- 暗い室内
- テーブルフォト
辺りが、このレンズに合っている被写体かもしれない。
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